このチュートリアルでは、Oracle WebLogic Server 12cの管理コンソールを使用して、Java Enterprise EditionのWebアプリケーションをデプロイする方法について説明します。
約20分
Java Webアプリケーションは、その他のJava Enterprise Editionアプリケーションと同じように、アーカイブ・ファイルとしてアプリケーション・サーバーにデプロイできます。 Webアプリケーションのアーカイブには、.war拡張子が使用されます。
このチュートリアルでは、Oracle WebLogic Server 12c(12.1.1)の管理コンソールを使用して、 Java Enterprise Editionの簡単なWebアプリケーションをデプロイする方法について説明します。 また、アプリケーションの開始方法と実行方法を紹介します。 さらに、更新バージョンのアプリケーションを再デプロイする方法とアプリケーションをアンデプロイする方法について説明します。
ソフトウェア要件は、以下のとおりです。
このチュートリアルを始める前に、Oracle by ExampleチュートリアルのOracle WebLogic Server 12c: Installing WebLogic Server and Creating a DomainとOracle WebLogic Server 12c:管理対象サーバーの構成を完了している必要があります。
管理コンソールを使用してJava Webアプリケーションをデプロイし、開始するには、以下の手順を実行します。
1. |
WebLogic Serverのドメインとサーバーが配置されたマシン上にbenefits.warファイルをダウンロードします。 これは、サンプルとしてデプロイするためのJava Webアプリケーションのアーカイブです。
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2. |
ドメインの管理サーバーがまだ稼働していない場合、これを起動する必要があります。 ターミナル・ウィンドウでドメイン・ディレクトリに移動し、次のコマンドを入力します。 $ ./startWebLogic.sh
ユーザー名とパスワードの入力を求められたら、ドメイン管理者の資格証明を入力します。
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3. |
管理対象サーバーdizzy1も実行中である必要があります。 まだ稼働していない場合は、これを起動します。 別のターミナル・ウィンドウでドメイン・ディレクトリに移動し、cdからbinサブディレクトリに移動します。 次のコマンドを入力します。 $ ./startManagedWebLogic.sh dizzy1 http://host01.example.com:8001
これによって、管理対象サーバーdizzy1の起動スクリプトが実行されます。 ドメインの管理サーバーを示す次のURLが引数として渡されている点に注意してください。 注:使用するドメイン内の管理サーバーに対するホスト名とポートで置き換えてください。
ユーザー名とパスワードの入力を求められたら、ドメイン管理者の資格証明を入力します。
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4. |
サーバーが実行中になったら、WebLogic Server管理コンソールにアクセスします。 Webブラウザを開いてドメインの管理コンソールのURLを入力します。 このチュートリアルでは、http://host01.example.com:8001/consoleが使用されます。 注:使用するドメイン内の管理サーバーに対するホスト名とポートで置き換えてください。 Welcome画面で、サーバー起動時に入力したユーザー名とパスワードを使用してログインします。
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5. |
アプリケーションのデプロイはドメイン構成の変更になるため、まず構成をロックする必要があります。 Change Centerで、「Lock & Edit」ボタンをクリックします。
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6. |
Domain Structureセクションで、「Deployments」をクリックします。
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7. |
右側のDeploymentsセクションで、「Install」ボタンをクリックします。
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8. |
Current Locationフィールドを探します。 このリンクを使用して、ダウンロードしたbenefits.warファイルの置かれた場所を参照します。 benefits.warの横にラジオ・ボタンが表示されたら、 これを選択します。 リンクとラジオ・ボタンを使用すると、コンソールによってPathフィールドが自動的に入力されます。 または、手動でPathフィールドにパスとファイル名を入力することもできます。 「Next」をクリックします。
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9. |
次の画面でInstall this deployment as an applicationが選択されていることを確認します。 「Next」をクリックします。
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10. |
次の画面で「dizzy1」を選択します。 「Next」をクリックします。
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11. |
次の画面ですべてのデフォルト値をそのままにして、「Next」をクリックします。
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12. |
次の画面で「No, I will review the configuration later.」を選択し、「Finish」をクリックします。
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13. |
デプロイメントが完了しており、変更を有効化する必要があるというメッセージが表示されています。 また、Deployments表にbenefitsアプリケーションが表示されていることを確認します。
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14. |
Change Centerで、「Activate Changes」ボタンをクリックします。
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15. |
変更が有効化されたことを示すメッセージが表示されます。 また、Deployments表に表示されたbenefitsアプリケーションの状態が"Prepared"になっていることを確認します。
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16. |
Deployments表で、benefitsアプリケーションの左側にあるチェック・ボックスを選択します。 Startドロップダウン・リストを使用して、「Servicing all requests」を選択します。
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17. |
「Yes」をクリックして処理を続行します。
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18. |
開始リクエストが送信されたことを示すメッセージが表示されます。 すぐに、benefitsアプリケーションのState欄が"Active"に変わります。 これによって、サーバーにアクセスできるユーザーからアプリケーションが使用できることが分かります。
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新しくデプロイしたWebアプリケーションをテストするには、以下の手順を実行します。
1. |
別のWebブラウザで管理対象サーバーdizzy1のホスト名とポートを入力し、最後に/benefitsを付加します。
このチュートリアルで使用されたURLは、
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2. |
1つ以上のチェック・ボックスを選択し、「Get Information」ボタンをクリックします。
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3. |
「Back to Home Page」リンクをクリックします。
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デプロイしたWebアプリケーションを新しいバージョンで更新するには、以下の手順を実行します。
1. |
更新バージョンのWebアプリケーションが含まれたbenefits2.warファイルをダウンロードします。 Webアプリケーションのデプロイメント・ディスクリプタが変更されているため、アプリケーションへのアクセスに異なるコンテキスト・ルート(パス)が使用されます。 ダウンロードが完了したら、benefits2.warの名前をbenefits.warに変更し、benefits.warファイルをこの新しいファイルで置き換えます。
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2. |
管理コンソールのDeploymentsページに戻ります。 必要に応じて、Change Centerで「Lock & Edit」ボタンをクリックします。
Deployments表で、benefitsアプリケーションの左側にあるチェック・ボックスを選択します。 「Update」ボタンをクリックします。
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3. |
次の画面で「Finish」ボタンをクリックします。
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4. |
Change Centerで、「Activate Changes」ボタンをクリックします。
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5. |
別のWebブラウザで管理対象サーバーdizzy1のホスト名とポートを入力します(URLの末尾に/benefitsを付加しないでください)。
この例で使用したURLは、以下のとおりです。 新しいバージョンのbenefitsアプリケーションでは、コンテキスト・ルートが以前のバージョンのbenefitsから/に変わっています。 言い換えると、benefitsアプリケーションがdizzy1サーバーのデフォルト・アプリケーションになっています。
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アプリケーションのアンデプロイとは、アプリケーションを停止した後で、デプロイ先のサーバー構成からアプリケーションを削除することを意味します。 アプリケーションのアーカイブ・ファイル自体を削除する必要はありません。
Webアプリケーションをアンデプロイするには、以下の手順を実行します。
1. |
管理コンソールのDeploymentsページに戻ります。
Deployments表で、benefitsアプリケーションの左側にあるチェック・ボックスを選択します。 Stopドロップダウン・リストを使用して、「Force Stop Now」を選択します。
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2. |
「Yes」をクリックして処理を続行します。
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3. |
benefitsアプリケーションが停止され、利用できない状態になっています。 WebブラウザにアプリケーションのURLを入力すると、サーバーから404エラーが返されます。 注:Webブラウザにはページがキャッシュされている場合があります。 benefitsアプリケーションが表示される場合は、Webブラウザの更新ボタンをクリックしてください。
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4. |
管理コンソールのDeploymentsページに戻ります。 必要に応じて、Change Centerで「Lock & Edit」ボタンをクリックします。
Deployments表で、benefitsアプリケーションの左側にあるチェック・ボックスを選択します。 「Delete」ボタンをクリックします。
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5. |
「Yes」をクリックして処理を続行します。
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6. |
デプロイメントが削除されており、変更を有効化する必要があるというメッセージが表示されます。 Change Centerで、「Activate Changes」ボタンをクリックします。
benefitsアプリケーションがドメイン構成から削除されました。 ただし、アーカイブ・ファイルは残っているため、アプリケーションを再デプロイすることができます。
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このチュートリアルで学習した内容は、次のとおりです。
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