EU Sovereign Cloudは、EUのデータ法および要件に基づいて設計されたオラクルのソブリン・クラウド製品です。主な機能は次のとおりです。
EUの市場トレンドと規制活動により、EU内にあり、EU内で操作されるEUのデータ向けに設計されているクラウド・サービスに対する、企業および政府機関の顧客の需要が高まったためです。このような要件により、規制対象データに対して外国の法執行機関が権力を行使するリスクが軽減されます。一般的に、EUクラウドのお客様にとって、データ・レジデンシー要件がより重点課題となっています。
どなたでもEU Sovereign Cloudリージョンでワークロードを実行するよう選択できます。EU Sovereign Cloudは、EUに拠点を置くお客様やEUに本社があるお客様に限定されるわけではありません。
Oracle Cloudでは、リージョンの論理的なコレクションであるレルムを使用します。レルムは物理的、論理的、暗号的に互いに分離されており、データは共有されません。お客様のテナンシは単一のレルムに存在し、そのレルムに属するリージョンにはアクセスできますが、異なるレルムに属するリージョンにはアクセスできません。
EU Sovereign Cloudレルムは、EUデータ専用に設計され、EU内に所在し、EU居住者によって運営・サポートされ、物理的および論理的なアクセスもEU居住者に限定されている点で、他のクラウドサービスと差別化されています。さらに、カスタマー・サポート、データセンター・サポート、データセンター業務を提供するオラクルの担当者は、EU全域に配置されています。EU Sovereign Cloud の提供に使用されるハードウェアおよび資産は、EUに設立された専用のEU Sovereign Cloud法人が所有・運営・管理しています。
公共部門や企業のお客様で、コンテンツがEUでホストされており、EUを拠点とする担当者が対応し、該当するEUのデータ・プライバシーおよびデータ主権規制に遵守する必要がある場合は、EU Sovereign Cloudリージョンを選択することをお薦めします。EU Sovereign Cloudに対するオラクルのサービス・アーキテクチャと厳格な新しいガバナンス・モデルは、EU外部に顧客データを転送する必要なく、EU Sovereign Cloudの法的エンティティが独立して運用できるように設計されています。
EU Sovereign Cloudは、お客様がEUのデータ保護原則に準拠していることを示すのに役立ちます。これには、CJEUのSchrems II判決に基づくデータ転送要件や、EUのプライバシー当局の関連ガイダンスが含まれます。関連する第三者監査が完了すると、SOC 1、2、3、CSA、STAR、PCI、HIPAA、C5、HDS、ENS、および ISO 9001、20000-1、27001、27017、27018、27701 など、主要な Oracle Cloud 監査プログラムにEU Sovereign Cloudデータリージョンが含まれます。
EU Sovereign Cloudはすべてのお客様に提供されており、EU全体で利用可能なサービスです。一方、OCI Government Cloudは、米国、英国、オーストラリア政府のお客様のみが利用できるサービスです。
いいえ。Oracle Cloud Infrastructure(OCI)の商用リージョンはすべてそのまま維持されます。お客様は要件に応じて、ヨーロッパの商用リージョンまたはEU Sovereign Cloudリージョンのいずれかを選択できます。
はい、EU Sovereign Cloudと非EU Sovereign Cloudのお客様の分離は、既存のOCIリージョン内で論理的および物理的に実現されています。EU Sovereign CloudおよびEU Sovereign Cloud以外のお客様は、論理的に分離されたレルムにある物理的に分離されたデータホール/ケージ内の別々のハードウェア上で運用されます。
レルムの詳細は、レルムを使用したクラウド分離の強化を参照してください。
最初の2つのデータセンター地域は、ドイツのフランクフルトとスペインのマドリッドにあり、現在のOC1リージョンと併設されていますが、独立したデータホールとケージングを備えています。これらは、新しいレルム内の新しいリージョンです。レルムは、ローンチに2つのリージョンで構成され、それぞれに単一の可用性ドメインがあります。当社は引き続き、将来的なリージョン拡大の機会に向け、EU内の他の場所を評価していく予定です。
リモート・ピアリング・ゲートウェイを使用したネットワーク・ピアリングは、レルム間の境界を越えて行うことはできません。OC1のテナンシとEU Sovereign Cloudのテナンシ間のネットワーク接続を作成したい場合、オンプレミス環境への接続と同様に、IPsec VPNまたはOracle Cloud Infrastructure FastConnectを使用する必要があります。
EU Sovereign CloudリージョンにおけるOCIサービスの価格と販売モデルは、Oracleパブリック・クラウド・レルムと同一であり、オラクルのUniversal Creditモデルを使用しています。これにより、オラクルのお客様は、任意のOracle Cloudリージョンでいつでも任意のクラウド・インフラストラクチャ・プラットフォーム・サービスを柔軟に使用できます。お客様は、従量制モデルまたはAnnual Universal Credit契約モデルのいずれかを使用してOracle Universal Creditsを購入できます。また、Oracle Support Rewards、Oracle Bring Your Own License、Customer 2 Cloudなどの他の顧客プログラムにも参加できます。OCIの詳細な価格については、こちらをご覧ください。
EU Sovereign Cloud for SaaSは、EURA SaaSの提供価格に準拠した価格設定となります。
EU Sovereign Cloudレルムは、主に商業レルムで利用可能なすべてのOCIサービスをサポートしていますが、主権を侵害する可能性のあるサービスや、展開中のサービスは除外されます。最新のサービスをご確認ください。。
はい。EU Sovereign Cloudでは、Oracle Cloudの補償付きのサービス・コミットメントが提供されます。
いいえ、EU Sovereign Cloudのトライアルは提供していませんが、パブリック・クラウドでトライアルを提供しています。詳細は、oracle.com/cloud/free/を参照してください。
EU Sovereign Cloudはすべてのお客様に提供されており、EU全体で利用可能なサービスです。一方、Government Cloudは、米国、英国およびオーストラリアでのみ利用でき、適格な政府機関のお客様専用のサービスとなっています。どちらも、業界固有の規制や国内の規制に基づいて異なる顧客の要件に対応するよう設計されています。
EU Sovereign Cloudの法人は、EU Sovereign Cloudの構造外の組織からの要求に対して異議を申し立ることができるように、隔離された意思決定モデルの下で設立されています。EU Sovereign Cloudのデータセンター・リージョンにアクセス権を持つEU Sovereign Cloudのエンティティの従業員は、第三者(他のオラクル・エンティティ、EU域外の法執行機関または政府機関を含む)からの顧客データ要求に対して厳格に定義された手順に従います。
これらの保護策については、oracle.com/contractsで入手可能なEU Sovereign Cloudのデータ処理契約に記載されています。
EU Sovereign Cloud for SaaSでは、Oracle Fusion Cloud Enterprise Resource Planning (ERP)、Oracle Fusion Cloud Supply Chain & Manufacturing (SCM)、Oracle Fusion Cloud Human Capital Management (HCM)、Oracle Fusion Cloud Sales (CRM)、およびOracle Fusion Cloud Enterprise Performance Management (EPM) をご利用いただけます。
EURAも、特定のEUコンプライアンス要件に対応するSaaSソリューションを提供します。EUソブリンクラウドとEURAの両方で、次のコア機能が提供されます。
ただし、EU Sovereign Cloud SaaSソリューションは、EURAのSaaS提供に比べて以下の追加的な保護措置を提供します。
はい。お客様は、クラウド・ポータルにログインする際、プライマリ・データセンターを選択できます。
はい。EU Sovereign Cloudのデータ処理契約は、oracle.com/contractsで入手できます。さらに、EU Sovereign CloudのSaaS固有の用語がFusion Service Descriptionに追加されました。
はい。Oracle Cloud Hosting and Delivery PoliciesドキュメントおよびOracle SaaS Public Cloud Services Pillarドキュメントに記載された適用可能な災害復旧条件に従って復旧されます。
現在のEURAのお客様は、EU Sovereign Cloudに移行されます。具体的な移行日は、個々のお客様と確認後、事前通知されます。
さらに、EU Sovereign CloudはOCIワークロードへのEU制限アクセス機能を初めて提供します。これは、OCIワークロードを持つEURA SaaSのお客様にとって特に有益である可能性があります。
データ主権とは、データが収集または保管されている国や地域の法律および規制のみに従うべきだとする考え方です。
国内で作成されたデータがその国内に保持され、国外に転送されないことを要求する法的義務です。一般データ保護規則はデータ・ローカライゼーション法ではありません。また、データ・ローカライゼーション法はEUでは非常にまれです。
どのような理由があっても、データが所定の地理的位置にとどまることを確認することです。
US Clarifying Lawful Overseas Use of Data(CLOUD) Act(クラウド法)は、オラクルなどのクラウド・サービス・プロバイダーが米国の法執行機関からの要請にどのように対応するかを指定したものです。このような要請では、サーバーの配置番所が米国内か海外かにかかわらず、サーバーにホストされているデータの開示が必要になる場合があります。CLOUD Act(クラウド法) およびオラクルによる開示要請の対応方法の詳細については、こちらのブログ記事をお読みください。
EU内の国民に関連する個人データを処理するための要件を規定した欧州の規制です。非個人データはGDPRの対象にはなりませんが、銀行規制などの他の規制で取り扱われている可能性があります。GDPRは、EU内の国民に関連するデータを対象にしたり、収集したりする限り、組織の所在地を問わず義務が課されます。EUの国家データ保護当局の代表者で構成される欧州データ保護委員会(EDPB)は、EU全体でGDPRの一貫した適用を確保する責任を担っています。
ご購入をお考えですか?
営業担当者に問い合わせる営業担当者とチャットアカウント/サブスクリプション、プロモーションの問題
チャットを開始テクニカルサポート、またはその他のサポートリクエスト
サポート・オプションを表示