オラクルのアクセシビリティ・ポリシーと実施基準の解釈

オラクルのアクセシビリティに関する基本的な考え方とポリシー

オラクルは、お客様が複雑さを軽減し、既存のテクノロジー投資を最大限に活用できるように、標準に基づく製品の構築に取り組んでおり、この取り組みは、アクセシビリティに対する当社のアプローチにまで及んでいます。オラクルは、HTML、JavaScript、Javaなどの業界標準のテクノロジーを使用して、ほとんどのユーザー・インタフェースをレンダリングしています。また、国際的に認知されているアクセシビリティ実施基準に準拠し、スクリーン・リーダー、画面拡大機能、音声認識などの幅広い支援技術(AT)をサポートしています。

アクセシビリティは、情報通信技術(ICT)コミュニティ全体で取り組むべき課題です。その理由は、関連する法律やガイドラインが多岐にわたること、技術の変化のスピードが速いこと、そして初期設計からサポートに至るまで、製品開発のほぼすべての場面に影響を及ぼすからです。以下では、オラクルがこれらの課題にどのように対処しているかを説明します。

アクセシビリティに関するポリシー

ガイドラインと実施基準

Oracleアクセシビリティ・ガイドラインは、1973年リハビリテーション法第508条(2017年修正版)およびWorld Wide Web Consortium(W3C)のWebコンテンツ・アクセシビリティ・ガイドライン、バージョン2.1、AAレベル(WCAG 2.1 AA)に基づいています。

オラクルは、実現可能な範囲で第508条修正版およびWCAG 2.1 AA標準に準拠して新製品の開発に取り組んでいます。第508条修正版およびWCAG 2.1標準に準拠した新製品および改訂版がリリースされると、オラクルは、自主的製品アクセシビリティ・テンプレート(VPAT)に基づき、更新されたVPAT 2.xテンプレートを使用したアクセシビリティ適合性レポート(ACR)を公開します。それまでは、第508条標準に加えて、WCAG 2.0「A」および「AA」のすべての標準の表を含むVPATを使用します。

2017年に米国アクセス委員会は、WCAG 2.0 AA標準に基づく第508条修正版標準を発表しました。2014年に要請376を受けて発行された、欧州連合標準EN 301 549「欧州におけるICT製品およびサービスの公共調達に適したアクセシビリティ要件」の初期バージョンは、WCAG 2.0 AA標準に基づいています。これは、WCAG 2.1を包含するよう2019年に更新されました。EN 301 549欧州におけるICT製品およびサービスの公共調達に適したアクセシビリティ要件(PDF) - V3.1.1(2019-11)オラクルは、これらのガイドラインの策定に積極的に参加しており、進捗状況を詳細に追跡しています。

いずれの基準にも何らかの解釈が伴います。特定の基準に対するオラクルの対応の詳細については、「基準の解釈」を参照してください。

アクセシビリティに関する状況

オラクル製品は、障害のあるユーザーと障害のないユーザーの両方によって、自動化ツール、専門的なヒューリスティック・レビュー、目視検査、手動操作、さまざまなATを使用したテストなど、さまざまな手法を使用してアクセシビリティについてテストされています。当社はテストの結果を報告するために、自主的製品アクセシビリティ・テンプレート(VPAT)を使用してアクセシビリティ適合性レポート(ACR)を作成しています。VPATは、連邦政府の契約担当者や他の購入者が、アクセシビリティをサポートする機能を備えた商業ICT製品およびサービスの可用性に関する予備的評価を行うのを支援するために、ITIとGSAによって開発されました。オラクルによるVPATの使用方法の詳細を確認する場合、またはオラクル製品のACRを検索する場合は、アクセシビリティ適合性レポートを参照してください。

カナダ、オンタリオ州のアクセシビリティ対応カスタマーサービスプラン

カナダ、オンタリオ州でのオラクルのアクセシビリティ対応カスタマーサービス・プラン(PDF)では、2005年オンタリオ州障害者アクセシビリティ法(AODA)および特に規制165/16に基づく義務を果たすためにオラクルが承認したポリシー、慣行、手順を概説しています。オラクルの複数年アクセシビリティ・プラン(PDF)では、オンタリオ州のアクセシビリティ実施基準への準拠に対するオラクルの取り組みの概要を説明しています。

アクセシビリティ実施基準の更新

オラクルは、WCAG 2.2アクセシビリティ・ガイドラインの策定に積極的に参加しており、WCAG 2.2の公開後に追加のWCAG 2.2達成基準を導入します。

WCAG 2.2やARIAに含まれる、さまざまなアクセシビリティ実施基準およびガイダンスに関するオラクルの解釈および見解

入力目的の明確化

関連する実施基準

オラクルの見解

この標準を、すべての入力フィールドで入力目的を明確化する必要があることを意味していると解釈するお客様がいらっしゃいます。この標準は、ユーザーに関する個人情報を収集する入力フィールドを明示的に対象としています。オラクルは、このような個人情報を収集するフィールドについて、入力目的の明確化に取り組んでいます。

フォーカス時と入力時

関連する実施基準

オラクルの見解

フォーカス時および入力時の達成基準を、コンテンツとコンテキストの両方の変更に幅広く適用できると解釈するお客様がいらっしゃいます。オラクルの解釈では、これらの標準は特にコンテキストの変更に適用され、ページの意味を変えないようなコンテンツの変更には適用されません。

アクセシブルで豊富な機能を持つインターネット・アプリケーションの作成実践ガイド(ARIA APG)

関連する実施基準

  • なし

オラクルの見解

アクセシブルで豊富な機能を持つインターネット・アプリケーションの作成実践ガイド(ARIA APG)を、規範的なドキュメントであり、記載されているパターン例に正確に従う必要があると解釈されるお客様がいらっしゃいます。ARIA APGは標準ではありません。APGに記載されているパターンは実装例であり、唯一の有効なパターンではありません。APGには「APGは規範要件を指定するものではなく、適合モデルはない」と書かれています。詳細については、「APGは規範となる標準ではない」を参照してください。


第508条またはWCAG 1.0に含まれる、従来のさまざまなアクセシビリティ実施基準に関するオラクルの解釈および見解

この解釈は、特定のHTMLコンテンツ(特に自動検証ツールが非適合を示している場合)に関するお客様からの問い合わせに応えるために提供するものです。ほとんどの問題は、これらの規制や標準の大部分が1999年または2001年に作成され、その後、ブラウザ・テクノロジーと支援技術(AT)が大幅に進歩したという事実から生じています。オラクルは、技術的な変化を考慮するために以下で説明する規定の多くを変更または明確化する第508条とWCAGの両方の修正を歓迎しており、これらの変更に影響を与える委員会に積極的に参加しています。

簡略化するために、「1194.22(l)」などの参照は、第508条標準の規定1194.22(l)(連邦規則集第36巻パート1194にあります)を指し、「WCAG 1.0 #6.3」などの参照は、WCAG 1.0の標準6.3を指すものとします。

スクリプト、特にJavaScriptの使用

関連する実施基準

  • 1194.22(l): ページでスクリプト言語を活用して、コンテンツを表示したり、インタフェース要素を作成したりする場合、支援技術によって読み取ることができる機能的なテキストを使用して、スクリプトによって提供される情報を明確化すること。
  • WCAG 1.0 #6.3: スクリプト、アプレット、またはその他のプログラムによるオブジェクトがオフになっている場合、またはそれらがサポートされていない場合に、ページを使用できること。これが不可能な場合は、アクセス可能な代替ページで同等の情報を提供すること。
  • WCAG 1.0 #8.1: スクリプトやアプレットなどのプログラムによる要素が支援技術に直接アクセスできるようにするか、それらの要素に支援技術との互換性を持たせること。

オラクルの見解

これらの標準を、スクリプトが無効になっている場合にのみ製品にアクセスできるようにすることを要求していると解釈される方が多くいらっしゃいますが、それは正しくありません。第508条標準とWCAG 1.0の両方で、ATに直接アクセスできる、またはATと互換性のあるスクリプトを使用できます。ほとんどの場合、オラクル製品にはjavascriptが必要であり、オラクル製品はjavascriptをサポートするブラウザを使用します。オラクルは、javascriptがアクセスを実現するだけでなく、アクセシビリティ・エクスペリエンスを向上させると考えています。たとえば、ページ全体を再ロードするのではなく、ページ上の部分的なコンテンツを変更することで、ユーザーは、変更された小さなセクションを見つけるために、「新しい」ページを参照して、そこまで移動する必要がなくなります。リッチ・クライアント・インタフェースへの移行では、必然的にスクリプトの使用料が増えるため、オラクルはそのようなコードを障害のあるユーザーが使用できるものにすることに取り組んでいます。それができない場合は、同等のエクスペリエンスをもたらす別のコードを作成します。

公開されている正式な文法への適合性の確認

関連する実施基準

  • WCAG 1.0 #3.2: 公開されている正式な文法に対する適合性を示す文書を作成すること。

オラクルの見解

いくつかのHTMLタグは、アクセシビリティとは関係がなく、ブラウザによって、それらのタグの解釈が異なることが知られています。重要な点は、アクセシビリティに関連するタグは、ブラウザと支援技術によって明確に解釈される必要があることです。オラクルのHTMLは、さまざまな理由で正式な文法に正確に準拠していない場合があります。

  • さまざまな場合に、HTML DOMに追加情報を追加する必要があり、この目的のために「expandos」を使用します。
  • W3C WAI-ARIAで推奨されているように、特定の要素にフォーカスできるようにするには、tabIndex="-1"を使用します。
  • ブラウザによって動作が異なるため、特定のブラウザの動作を考慮してHTMLを最適化する場合があります。

お客様がテクニカル・サポートを利用できる場合、オラクルは、オラクルの標準的なテクニカル・サポート・ポリシーに従って、「非標準」HTMLがアクセシビリティを妨げるあらゆる問題を解決しますが、自動ツールによって「無効なHTML」であることが報告されても、それがアクセシビリティに悪影響を及ぼすことがない場合、オラクルは、そのHTMLを修正しないことがあります。

デバイス非依存

関連する実施基準

  • WCAG 1.0 #6.4: スクリプトやアプレットについて、イベント・ハンドラが入力デバイスに依存しないことを確認すること。
  • WCAG 1.0 #9.2: 独自のインタフェースを持つ要素をデバイスに依存しない方法で操作できることを確認すること。
  • WCAG 1.0 #9.3: スクリプトでは、デバイスに依存するイベント・ハンドラではなく、論理イベント・ハンドラを指定すること。

オラクルの見解

これらの標準を、ダブルクリックなどのマウスでのみ実行できる操作を禁止することを意味していると解釈される方がいらっしゃいます。オラクルは、すべてのユーザーにリッチ・ユーザー・エクスペリエンスを提供するよう取り組んでおり、ダブルクリックやドラッグアンドドロップなどの複雑なマウス操作が必要な状況では、キーボードのみで実行できる代替メカニズムを提供します。

フレーム

関連する実施基準

  • 1194.22(i): フレームには、フレームの識別とナビゲーションを容易にするテキストを含むタイトルを付けること。
  • WCAG 1.0 #12.1: 各フレームには、フレームの識別とナビゲーションを容易にするタイトルを付けること。

オラクルの見解

オラクルでは、フレームがアクセシビリティ実施基準の「違反」とみなされたり、「適切なHTML」ではないとみなされたりする数多くの状況に遭遇しました。オラクルは、フレームはHTMLの正当な部分であると確信しており、フレームをサポートするブラウザでのみ適切性を確認します。当社の製品では、フレームは、引用されている関連する実施基準に従って適切にマークアップされています。例外は、サーバーと通信するために使用するiFrameです。この場合、オラクルは意図的にフレームにタイトルを付けないことによって、その要素をユーザーに非表示にしています(視力に問題のないユーザーの場合と同様)。

スタイル・シート

関連する実施基準

  • 1194.22(d): 文書は関連するスタイル・シートを必要とせずに読むことができるよう構成すること。
  • WCAG 1.0 #6.1: 文書はスタイル・シートなしで読むことができるように構成すること。たとえば、HTMLドキュメントが関連するスタイル・シートなしでレンダリングされても、そのドキュメントを読み取ることができる必要がある。

オラクルの見解

オラクルは、この標準を、情報(「コンテンツ」)とプレゼンテーションを分離する必要があることを意味していると解釈します。たとえば、HTMLには情報を識別するセマンティック・マークアップが存在する必要があり、外部スタイル・シートを使用して特定のルックアンドフィールをレンダリングする必要があるとします。ユーザーが支援技術を使用して、このページにアクセスする場合、情報を意味のある順序でユーザーに伝える必要があります。ただし、次の理由から、オラクルでは、ブラウザでスタイル・シートを無効にして製品を実行する必要があることを受け入れません。

  • 最新のすべてのブラウザで、スタイル・シートがサポートされています。
  • 一般的に、すべてのユーザーに対してコンテンツを非表示にするために、ページ・コンテンツにdisplay:noneなどのスタイル属性が使用されています。スタイル・シートを完全に無効にすると、この情報が誤って表示されます。
  • 最新のブラウザでは、必要に応じて作成者のスタイル・シートをユーザーのスタイル・シートでオーバーライドできます。

プラグインへのリンク

関連する実施基準

  • 1194.22(m): Webページで、ページ・コンテンツを解釈するためにアプレット、プラグイン、またはその他のアプリケーションがクライアント・システムに存在する必要がある場合、そのページは、1194.21(a)から(l)に準拠するプラグインまたはアプレットへのリンクを提供すること。

オラクルの見解

AdobeのPDFビューアなどの多くのプラグインは、現在広く使用されており、多くの場合、コンピュータにプリインストールされています。Oracle JInitiatorなどのように、プラグインが製品に付属しており、自動的にインストールされる場合もあります。また、企業のファイアウォールの外にあるサイトへのリンクを提供したり、ユーザーがプラグインをダウンロードしてインストールできるようにしたりすると、企業のポリシーに違反する場合があります。したがって、オラクル製品では、プラグインが広く使用されているとは考えられない場合、または製品に付属していない場合に、この標準を満たすプラグインへのリンクを提供します。

ナビゲーションのスキップ

関連する実施基準

  • 1194.22(o): ユーザーが反復的なナビゲーション・リンクをスキップすることを許可する方法を提供すること。

オラクルの見解

多くのオラクル製品には、ページの「メイン・コンテンツ」にフォーカスを移動するリンクが用意されています。ただし、オラクルでは、ユーザーが標準の構造マークアップ・タグを使用してページのさまざまなセクションに移動できるメカニズムが、ほとんどのATでサポートされていることも認識しています。オラクルは、必要に応じて、このメカニズムをこの規定の目標を達成する手段として使用する場合があります。

以前のアクセシビリティ実施基準

第508条またはWCAG 1.0に含まれる、さまざまなアクセシビリティ実施基準に関するオラクルの解釈および見解

この解釈は、特定のHTMLコンテンツ(特に自動検証ツールが非適合を示している場合)に関するお客様からの問い合わせに応えるために提供するものです。ほとんどの問題は、これらの規制や標準が1999年または2001年に作成され、その後、ブラウザ・テクノロジーと支援技術(AT)が大幅に進歩したという事実から生じています。オラクルは、技術的な変化を考慮するために以下で説明する規定の多くを変更または明確化する第508条とWCAGの両方の修正を歓迎しており、これらの変更に影響を与える委員会に積極的に参加しています。

簡略化するために、「1194.22(l)」などの参照は、第508条標準の規定1194.22(l)(連邦規則集第36巻パート1194にあります)を指し、「WCAG 1.0 #6.3」などの参照は、WCAG 1.0の標準6.3を指すものとします。

スクリプト、特にJavaScriptの使用

関連する実施基準

  • 1194.22(l): ページでスクリプト言語を活用して、コンテンツを表示したり、インタフェース要素を作成したりする場合、支援技術によって読み取ることができる機能的なテキストを使用して、スクリプトによって提供される情報を明確化すること。
  • WCAG 1.0 #6.3: スクリプト、アプレット、またはその他のプログラムによるオブジェクトがオフになっている場合、またはそれらがサポートされていない場合に、ページを使用できること。これが不可能な場合は、アクセス可能な代替ページで同等の情報を提供すること。
  • WCAG 1.0 #8.1: スクリプトやアプレットなどのプログラムによる要素が支援技術に直接アクセスできるようにするか、それらの要素に支援技術との互換性を持たせること。

オラクルの見解

これらの標準を、スクリプトが無効になっている場合にのみ製品にアクセスできるようにすることを要求していると解釈される方が多くいらっしゃいますが、それは正しくありません。第508条標準とWCAG 1.0の両方で、ATに直接アクセスできる、またはATと互換性のあるスクリプトを使用できます。ほとんどの場合、オラクル製品にはjavascriptが必要であり、オラクル製品はjavascriptをサポートするブラウザを使用します。オラクルは、javascriptがアクセスを実現するだけでなく、アクセシビリティ・エクスペリエンスを向上させると考えています。たとえば、ページ全体を再ロードするのではなく、ページ上の部分的なコンテンツを変更することで、ユーザーは、変更された小さなセクションを見つけるために、「新しい」ページを参照して、そこまで移動する必要がなくなります。リッチ・クライアント・インタフェースへの移行では、必然的にスクリプトの使用料が増えるため、オラクルはそのようなコードを障害のあるユーザーが使用できるものにすることに取り組んでいます。それができない場合は、同等のエクスペリエンスをもたらす別のコードを作成します。

公開されている正式な文法への適合性の確認

関連する実施基準

  • WCAG 1.0 #3.2: 公開されている正式な文法に対する適合性を示す文書を作成すること。

オラクルの見解

いくつかのHTMLタグは、アクセシビリティとは関係がなく、ブラウザによって、それらのタグの解釈が異なることが知られています。重要な点は、アクセシビリティに関連するタグは、ブラウザと支援技術によって明確に解釈される必要があることです。オラクルのHTMLは、さまざまな理由で正式な文法に正確に準拠していない場合があります。

  • さまざまな場合に、HTML DOMに追加情報を追加する必要があり、この目的のために「expandos」を使用します。
  • W3C WAI-ARIAで推奨されているように、特定の要素にフォーカスできるようにするには、tabIndex="-1"を使用します。
  • ブラウザによって動作が異なるため、特定のブラウザの動作を考慮してHTMLを最適化する場合があります。

お客様がテクニカル・サポートを利用できる場合、オラクルは、オラクルの標準的なテクニカル・サポート・ポリシーに従って、「非標準」HTMLがアクセシビリティを妨げるあらゆる問題を解決しますが、自動ツールによって「無効なHTML」であることが報告されても、それがアクセシビリティに悪影響を及ぼすことがない場合、オラクルは、そのHTMLを修正しないことがあります。

デバイス非依存

関連する実施基準

  • WCAG 1.0 #6.4: スクリプトやアプレットについて、イベント・ハンドラが入力デバイスに依存しないことを確認すること。
  • WCAG 1.0 #9.2: 独自のインタフェースを持つ要素をデバイスに依存しない方法で操作できることを確認すること。
  • WCAG 1.0 #9.3: スクリプトでは、デバイスに依存するイベント・ハンドラではなく、論理イベント・ハンドラを指定すること。

オラクルの見解

これらの標準を、ダブルクリックなどのマウスでのみ実行できる操作を禁止することを意味していると解釈される方がいらっしゃいます。オラクルは、すべてのユーザーにリッチ・ユーザー・エクスペリエンスを提供するよう取り組んでおり、ダブルクリックやドラッグアンドドロップなどの複雑なマウス操作が必要な状況では、キーボードのみで実行できる代替メカニズムを提供します。

フレーム

関連する実施基準

  • 1194.22(i): フレームには、フレームの識別とナビゲーションを容易にするテキストを含むタイトルを付けること。
  • WCAG 1.0 #12.1: 各フレームには、フレームの識別とナビゲーションを容易にするタイトルを付けること。

オラクルの見解

オラクルでは、フレームがアクセシビリティ実施基準の「違反」とみなされたり、「適切なHTML」ではないとみなされたりする数多くの状況に遭遇しました。オラクルは、フレームはHTMLの正当な部分であると確信しており、フレームをサポートするブラウザでのみ適切性を確認します。当社の製品では、フレームは、引用されている関連する実施基準に従って適切にマークアップされています。例外は、サーバーと通信するために使用するiFrameです。この場合、オラクルは意図的にフレームにタイトルを付けないことによって、その要素をユーザーに非表示にしています(視力に問題のないユーザーの場合と同様)。

スタイル・シート

関連する実施基準

  • 1194.22(d): 文書は関連するスタイル・シートを必要とせずに読むことができるよう構成すること。
  • WCAG 1.0 #6.1: 文書はスタイル・シートなしで読むことができるように構成すること。たとえば、HTMLドキュメントが関連するスタイル・シートなしでレンダリングされても、そのドキュメントを読み取ることができる必要がある。

オラクルの見解

オラクルは、この標準を、情報(「コンテンツ」)とプレゼンテーションを分離する必要があることを意味していると解釈します。たとえば、HTMLには情報を識別するセマンティック・マークアップが存在する必要があり、外部スタイル・シートを使用して特定のルックアンドフィールをレンダリングする必要があるとします。ユーザーが支援技術を使用して、このページにアクセスする場合、情報を意味のある順序でユーザーに伝える必要があります。ただし、次の理由から、オラクルでは、ブラウザでスタイル・シートを無効にして製品を実行する必要があることを受け入れません。

  • 最新のすべてのブラウザで、スタイル・シートがサポートされています。
  • 一般的に、すべてのユーザーに対してコンテンツを非表示にするために、ページ・コンテンツにdisplay:noneなどのスタイル属性が使用されています。スタイル・シートを完全に無効にすると、この情報が誤って表示されます。
  • 最新のブラウザでは、必要に応じて作成者のスタイル・シートをユーザーのスタイル・シートでオーバーライドできます。

プラグインへのリンク

関連する実施基準

  • 1194.22(m): Webページで、ページ・コンテンツを解釈するためにアプレット、プラグイン、またはその他のアプリケーションがクライアント・システムに存在する必要がある場合、そのページは、1194.21(a)から(l)に準拠するプラグインまたはアプレットへのリンクを提供すること。

オラクルの見解

AdobeのPDFビューアなどの多くのプラグインは、現在広く使用されており、多くの場合、コンピュータにプリインストールされています。Oracle JInitiatorなどのように、プラグインが製品に付属しており、自動的にインストールされる場合もあります。また、企業のファイアウォールの外にあるサイトへのリンクを提供したり、ユーザーがプラグインをダウンロードしてインストールできるようにしたりすると、企業のポリシーに違反する場合があります。したがって、オラクル製品では、プラグインが広く使用されているとは考えられない場合、または製品に付属していない場合に、この標準を満たすプラグインへのリンクを提供します。

ナビゲーションのスキップ

関連する実施基準

  • 1194.22(o): ユーザーが反復的なナビゲーション・リンクをスキップすることを許可する方法を提供すること。

オラクルの見解

多くのオラクル製品には、ページの「メイン・コンテンツ」にフォーカスを移動するリンクが用意されています。ただし、オラクルでは、ユーザーが標準の構造マークアップ・タグを使用してページのさまざまなセクションに移動できるメカニズムが、ほとんどのATでサポートされていることも認識しています。オラクルは、必要に応じて、このメカニズムをこの規定の目標を達成する手段として使用する場合があります。