オラクルは本日、「Oracle Cloud Platform Autonomous Services 」を「Oracle Autonomous Database」 以外にも拡張し、すべての「Oracle Cloud Platform」サービスで自動稼働(Self-Driving)、自動保護(Self-Securing)、自動修復(Self-Repairing)を可能にすると発表しました。拡張された自律型クラウド・プラットフォーム・サービス群によって、自律型クラウド機能の業界標準を刷新します。AIと機械学習を次世代のクラウド・プラットフォーム・サービス全体に適用し、お客様のコスト削減、リスク軽減、イノベーション促進、予測インサイト獲得を支援します。
組織がイノベーションに注力していくなかで、新しいアプリケーションを構築して要求の厳しいワークロードに対応できる、包括的かつ統合的な一連のクラウド・サービスが求められています。オラクルのクラウド・サービスは、最大限のパフォーマンス、高可用性、安全なエンタープライズITシステム、そしてイノベーションを実現しつつ、チューニングやパッチ適用、バックアップ、アップグレードといった主要機能を自動化できます。加えて「Oracle Cloud Platform」には、イノベーションとスマートな意思決定を促進するために、アプリケーション開発、モバイルおよびボット、アプリケーションおよびデータの統合、アナリティクス、セキュリティ、管理に特化した自律的な機能が組み込まれています。
オラクルのOracle Cloud Platform製品開発担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるアミット・ザベリー(Amit Zavery)は、次のように述べています。「企業のIT組織が今後成功できるかどうかは、エンドツーエンドの自動化にかかっています。オラクルは、自律機能をクラウド全体に組み込み、お客様のシステム保護、イノベーションの加速、よりスマートでリアルタイムの意思決定による究極の競合優位性の実現を支援します」
オラクルの自律機能は、昨年10月に開催されたOracle OpenWorldで発表された世界初の自律型データベースなど、「Oracle Cloud Platform」に不可欠です。「Oracle Autonomous Database」は、高度なAIと機械学習により、人間の労力、人的ミス、手作業によるチューニングを排除し、これまでにない可用性、高性能、セキュリティを低コストで提供します。データ分析用の「Oracle Autonomous Data Warehouse Cloud Service」、トランザクションおよび混合ワークロード用の「Oracle Autonomous Database OLTP」、高速かつ大規模トランザクション用の「Oracle Autonomous NoSQL Database」などの複数の自律型データベース・サービスの提供は、今後12カ月以内を予定しています。
「Oracle Autonomous Database」に加え、データ管理、アプリケーション開発、モバイルおよびボット、統合、アナリティクス、セキュリティ、システム管理用の「Oracle Cloud Platform」の自律機能の提供は、今後12カ月以内を予定しています。
「Oracle Cloud Platform」サービスは、以下のような基本的な自律機能を共有します。
- 自動稼働(Self-Driving)によるコスト削減および生産性向上:プロビジョニング、保護、モニタリング、バックアップ、復旧、トラブルシューティングのための労力が不要になります。稼働中に自動的にアップグレードとパッチ適用を行い、ダウンタイムを発生させることなくコンピューティングとストレージを自在に拡張/縮小して瞬時にサイズを変更します。
- 自動保護(Self-Securing)によるリスク軽減:外部からの攻撃や、悪意のある内部ユーザーから保護します。サイバー攻撃から保護するために稼働中にセキュリティアップデートが自動的に適用され、すべてのデータが自動的に暗号化されます。
- 自動修復(Self-Repairing)による可用性向上:計画的/非計画的ダウンタイムから自動的に保護し、最大99.995%の可用性を実現することで、計画されたメンテナンスを含む1か月あたりのダウンタイムが2分半未満となります。
「Oracle Cloud Platform」の機能領域に追加となる自律機能の例は、次のとおりです。
アプリケーション開発
- アーティファクトの自動検出、依存関係管理、およびポリシーベースの依存関係の更新を自動化し、コード品質と開発者の生産性を向上
- CI/CDパイプラインを通じてセキュリティ課題の識別/修正を自動化し、セキュリティリスクを大幅に軽減
- ワンボタン展開による自動コード生成により、ビジネス部門のユーザーでも迅速なアプリケーション開発が可能に
アプリケーションおよびデータの統合
- 自己定義の統合により、さまざまなSaaS/オンプレミス・アプリケーションにまたがるビジネス・プロセスを自動化
- ストリーミング/バッチ・データの取り込み用データ・レイク/データ準備パイプラインの自動作成機能を備えた自己定義データ・フロー
モバイルおよびボット
- インタラクションパターンとプリファレンスを観察するセルフラーニングのチャットボットが頻繁に実行されるエンドユーザーの操作を自動化
- 機械学習でユーザーの会話を学習し、監督されないスマートなボットにより流動的、文脈的な会話が可能に
- 最も近いデータセンターへのAPIコールのリアルタイムな自動キャッシングにより、エンドユーザーの位置に基づいた最小レイテンシでの応答が可能に
アナリティクス
- 自動データ検出/準備機能
- 視覚化/ナレーションと連動した主要な検出事項の自動分析がより迅速にリアルタイムインサイトを提供
セキュリティおよび管理
- 機械学習を中心としたユーザーおよびエンティティの動作分析により、疑わしいユーザーや悪意のあるユーザーを自動的に分離および排除
- 構造化/非構造化データ・リポジトリ間でのデータ漏洩を阻止する予防制御
- AI / MLが適用されたログ、パフォーマンス、ユーザーエクスペリエンス、構成データにわたる統合データ・リポジトリにより、設定、パフォーマンス管理、しきい値、サーバートポロジ、構成ドリフトなどの「メタデータ」のセキュリティの監視の必要性を排除
オラクルは本日、アナリティクスを含むOracleのSaaSおよびPaaSサービス間でユーザーがやり取りするための「Oracle Digital Assistant」もデモンストレーションしました。 「Oracle Digital Assistant」は、ユーザーがCRM、ERP、HCM、カスタム・アプリケーション、およびビジネス・インテリジェンス・データを一元管理できるようにし、AIを使用してデータをインテリジェントに相関させ、ユーザーの動作を自動化します。 「Oracle Digital Assistant」の機能は次のとおりです。
- Amazon Echo(Alexa)、Apple Siri、Google Home and Speech、Harman Kardon(Cortana)、Microsoft Cortanaなどの音声ベースのデバイスへの統合
- 音声ベースのデバイスからのメッセージを処理してエンドユーザの入力を理解し、行動を起こすための深いニューラルネットベースの機械学習アルゴリズム
- エンドユーザーの入力を処理する知識を備えたボットへのインテリジェントなルーティング
- ユーザーの動作、コンテキスト、プリファレンスおよびルーチンの詳細な分析を「Oracle Digital Assistant」が活用し、ユーザーに代わりすべてのデータ・セットにわたり推奨および自動化を自己学習
Ovumのプリンシパル・アナリストであるサウラバ・シャルマ(Saurabh Sharma)氏は、次のように述べています。「Platform as a Service(PaaS)はクラウド提供モデルに欠かせないコンポーネントになっており、企業のビジネス・アジリティとイノベーションの促進に役立っています。オラクルは今回、AI/機械学習ベースの自律型PaaSを発表したことで、イノベーション促進の手段を模索している企業に、生産性の向上、コスト削減、人的ミスの削減をもたらします。「Oracle Cloud Platform」の自律型PaaS機能によって企業は、自社のPaaSクラウド・サービスを拡大、バックアップ、アップグレード、診断、修正、および保護できるようになります」
オラクルについて
Oracle Cloudは、ERP、HCM、Customer Experience (CX)を網羅した広範なSaaSアプリケーションに加え、業界最高水準のデータベースを含む Platform as a Service (PaaS)、Infrastructure as a Service (IaaS) を米州、欧州、アジア全体にわたるデータセンターから提供しています。 オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.com をご覧ください。
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