日本オラクル株式会社(本社:東京都港区、執行役 最高経営責任者:ケネス・ヨハンセン)と理化学研究所(本部:埼玉県和光市、理事長:松本 紘、以下:理研)は本日、理研が開発主体として整備を推進しているスーパーコンピュータ「富岳」(理研計算科学研究センター(以下、R-CCS)に設置)のパブリック・クラウドと連携した柔軟な利活用の支援を目的に、パブリック・クラウドとして初めて、「Oracle Cloud Infrastructure」が学術情報ネットワークSINET (Science Information NETwork)1を介したR-CCSとの接続を開始したことを発表します。SINET経由の「Oracle Cloud Infrastructure」への高速、安全かつ低コストでの接続により、「富岳」を利用する大学や研究機関等は、「Oracle Cloud Infrastructure」のセキュリティ、パフォーマンス、伸縮性に優れたコンピュートやストレージのリソースを「富岳」のネットワークから低コストで利用できます。
1 学術情報ネットワークSINET:日本全国の大学、研究機関等の学術情報基盤として、国立情報学研究所(NII)が構築、運用している情報通信ネットワーク。大学、研究機関等に対して先進的なネットワークを提供するとともに、多くの海外研究ネットワークと相互接続している。
「富岳」は、2020年代に社会的・科学的課題を解決することで日本の成長に貢献し、世界をリードする成果を生み出すことを目的として開発されたスーパーコンピュータです。「富岳」の利用者は、R-CCSが用意した「富岳」ネットワークとSINETで接続された「Oracle Cloud Infrastructure」環境を、高速かつ安全に接続し利用することができます。加えて、専用ネットワーク接続サービスの「Oracle Cloud Infrastructure FastConnect」により、上り/下りともに転送データ量に対する課金が無料となります。これにより、ペタバイト超となることもある膨大な研究データの転送コストを気にすることなく、「富岳」のネットワークから「Oracle Cloud Infrastructure」の高い性能のコンピュートやストレージ・リソースなどを予測可能なコストで利用できます。
理研は、利用分野の更なる拡大による成果創出の最大化の一環として、「『富岳』の計算資源を活用したクラウド的な利用サービスの試行に向けた共同研究プロジェクト」を立ち上げ、クラウド的利用形態の運用を試行し、その有効性を検証します。日本オラクルは、「富岳」の国内外の利用者拡大および利便性向上に貢献できるよう、理研および「富岳」のクラウド的利用プロジェクトの共同研究パートナー各社と取り組んでいきます。
参考リンク
日本オラクルについて
人々が、新たな方法でデータを捉え、知見を導き出し、無限の可能性を得ることをミッションにしています。データ・ドリブンなアプローチにより情報価値を最大化するクラウド・サービス、それらの利用を支援する各種サービスを提供しています。オラクル・コーポレーションの日本法人。2000年に東証一部上場(証券コード:4716)。URL www.oracle.com/jp
オラクルについて
Oracle Cloudは、セールス、サービス、マーケティング、人事、経理・財務、製造などを網羅する広範なアプリケーション群、「Oracle Autonomous Database」に代表される、高度に自動化され、高いセキュリティを備えた第2世代インフラストラクチャを提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.com をご覧ください。
理化学研究所について
日本で唯一の自然科学の総合研究所として、物理学、工学、化学、数理・情報科学、計算科学、生物学、医科学などに及ぶ広い分野で研究を進めています。研究成果を社会に普及させるため、大学や企業との連携による共同研究、受託研究等を実施しているほか、知的財産等の産業界への技術移転を積極的に進めています。
理化学研究所計算科学研究センターについて
スーパーコンピュータを中心とした高性能な「計算」という事象自身を「計算の科学」として探求し、それによって得られる莫大な計算パワーをさまざまな科学分野の問題解決に適用してそれらの発展に寄与する「計算による科学」を推進し、さらには両者の高度化に貢献する他の科学分野の産物である「計算のための科学」と連携を果たすべく、次世代の「計算科学」の世界トップレベルかつ我が国の中核拠点の研究センターとして活動しています。
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