従業員が持つスキルと必要なスキルは、絶えず変化しています。テクノロジーは新しいスキルを毎日のように生み出し、従業員には定期的にスキルを開発することが求められます。多くの人が同じようなスキルを異なる表現で説明するため、組織にとって蓄積される潜在的スキルには、基本的に終わりがありません。継続的に進化するこのデータを収集、追跡するシステムなくしては、企業が組織内のすべてのスキルを正確に理解することは困難です。また、総合的に従業員のスキルを可視化することはビジネスおよび人事部門の管理職がビジネス戦略のサポートに適した人材を探すのに役立ちます。
「Oracle Cloud HCM」のグローバル製品戦略担当シニア・バイスプレジデントであるイベット・キャメロン(Yvette Cameron)は、「スキルが有効な期間は短くなっており、人材獲得競争は日に日に激しさを増しています。変化の激しい現在の環境下で戦う企業には、従業員のスキルに関する優れたインサイトが必要です。『Oracle Cloud HCM』を利用する当社のお客様は、従業員のスキルをより深く理解し、どこにスキル開発の焦点を当てるべきか、従業員と組織にとってどのような新しい機会を生み出すことができるのかを把握できます。」と述べています。
「Oracle Dynamic Skills」は、組織内のスキル・データ(職種、社員の能力、経験、スキルの達成度など)の正確な記録を常に維持します。このデータの総合的な視点を基に、人事部門はキャリア開発を促進し、より効果的な計画を立て、より良い採用を行い、高いスキルを持つ人材を育成することができます。「Oracle Cloud HCM」に属する「Oracle Dynamic Skills」の主な内容は次のとおりです。
- • Skills Nexus(スキルズ・ネクサス):総合的に従業員スキルを可視化し、継続的に更新される記録のデータベースです。これにより、人事部門および管理職は、従業員のスキルについて理解を深め、どこにギャップが存在し、どのスキルを開発または習得する必要があるかを把握できます。Skills Nexusは、世界で公開されているスキル、資格、職業のデータと、組織内の類似情報を組み合わせ、AIを使って組織が簡単にスキルを役割(ポジション)に割り当てられるようにします。これにより、お客様は自社のビジネス向けにカスタマイズされたスキルに関するデータを得ることができます。また、従業員のスキルに変化があったり(従業員プロファイルへの新しいスキルの追加、人事考課時の既存スキルの更新など)、採用(人事異動含む)によって新しいスキルを獲得したりすると、Skills Nexusは自動的に更新されます。これにより、「Oracle Cloud HCM」のお客様は、常に正確な組織のスキルの状況を見ることができるため、人事部門およびマネージャーは、プロジェクトのリソース割り当て、トレーニング、採用について情報に基づいた判断を下すことができます。
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- • Skills Advisor(スキルズ・アドバイザー):従業員が学ぶべきスキル、組織が特定の職務で採用すべきスキル、空き職種に適したスキルを持つ候補者を、AIを使って推薦する強力な推奨エンジンです。人事部門は、これを使ってビジネスのサポートに適した人材を見つけることで、組織を強化することができます。Skills Advisorは、Skills Nexusから得られたインサイトを利用して人事プロセス全体で推奨を提示することで、従業員を支援することもできます。たとえば、「Oracle Recruiting」では、宣言したスキルと推測されるスキルの両方に関連する空き職種と候補者を結びつけることができます。また、「Oracle Cloud HCM」に含まれる「Oracle Learning」学習体験システムでは、個人のキャリア目標に基づいて新規スキルを学ぶためのコースを推奨できます。Skills Advisorは、類似したスキルに関する異なる説明を、自然言語処理(テキスト・マイニング)を使って理解することもできます。これにより、自分の能力をどのように定義したかに関係なく、候補者と従業員は適切な機会を見つけられるようになります。
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- • Skills Center(スキルズ・センター):スキルの更新、新しい役割の検索や学習に取り組むためのパーソナライズされた従業員向けポータルです。Skills Centerは、従業員がキャリア目標までの進捗状況を簡単に把握し、専門能力を強化するための行動を取れるようにすることで、従業員エンゲージメントを高め、従業員のスキルを向上させることができます。これは、Skills NexusからのデータとSkills Advisorからのインサイトを利用して、実用的な推奨を従業員に提供します。トレーニングコースの修了、メンターとの面会、短期プロジェクトを通じた新たな経験の獲得など、さまざまな行動が考えられます。デスクトップ、スマートフォン、「Oracle Digital Assistant」、SlackやMicrosoft Teamsのようなソリューションなどの任意のデバイスからSkills Centerにアクセスできます。
IDCのHRソフトウェアおよびサービス・リサーチ担当リサーチ・バイスプレジデントであるリサ・ローワン(Lisa Rowan)氏は「コロナ禍から脱却した今、人材エコノミーは実に興味深い分野になっています。ロックダウン中に、多くの人が時間をかけて自分のキャリア選択を見直し、新たな成長機会を検討しました。そのために、採用と定着の両面で組織と人事部門にはプレッシャーがかけられています。しかし、いずれにしても、その戦略の基盤はスキルが中心となります。スキルは、人材理解の中核にあります。オラクルの新しい『Dynamic Skills』サービスは、組織がスキルに対してよりプロアクティブなアプローチを取り、従業員が持つスキルの力を最大限活用し、既存の人材がキャリアの中でより大きな成果を上げるための動機付けを支援するように設計されています。」と述べています。
オラクルについて
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、www.oracle.com をご覧ください。
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