ビジネス課題
カリフォルニアを拠点とするAdventist Healthは、恵まれない人々にサービスを提供することをミッションとしています。この非営利医療機関は、23の救急医療機関を運営しています。その多くは、地域の医療機関が他に存在しない、米国西部の農村部にあります。しかし、他の医療機関と同様に、Adventist Healthも、患者ケアの目標と、業界のモダナイズに向けた取組みとのバランスを取る必要がありました。
Adventist Healthは、30,000名の従業員、23の病院、250の診療所と規模を倍増させましたが、当時導入していたテクノロジでは、統合的な医療システムはなく、バラバラの診療所の集合体のような運営を余儀なくされていました。また、財務や人事の基本的なタスクを実行するのに、何十もの異なる方法が使われていました。このようなやり方を変えるために、リーダーシップチームはOracle Cloud Applicationsの導入によるクラウド化を推進しました。
当社のリーダーが必要な情報を得るための効率を上げることができれば、私たちの使命を果たし、神の愛を伝え、患者や私たちが関わる人々に寄り添うための時間を確保することができます。
Adventist HealthがOracleを採用した理由
Adventist HealthがOracle Cloud ERP、EPM、HCM、Autonomous Data Warehouse、そしてAnalyticsのアプリケーションを採用したのは、全社的に1つの標準的なオペレーションモデルを構築するためだけでなく、新たな買収後、より迅速に統合するためでもありました。Adventist Healthは今後、新しい業界のベストプラクティスの採用や、規制への対応、新規事業への進出など、来る変化に対応するための長期的なパートナーとしてオラクルを採用しました。
結果
Adventist Healthのクラウド導入は、Oracle AnalyticsとOracle Enterprise Performance Managementのクラウド・アプリケーションから始まりました。その後すぐに、Oracle Cloud ERPとOracle Cloud HCMアプリケーションを「ビッグバン」方式で一斉に導入しました。
最初の主なメリットは、組織全体のプロセスを標準化したことで、支払いの予約や従業員への支払い方法が何十通りにも分かれていたのが、1つの標準的なオペレーションモデルになったことです。同様に重要なのは、このプラットフォームがAdventist Healthの成長をサポートしていることです。新たな買収のシステム統合に、かつては何年もかかっていたのが、今では数週間から数か月で統合できるようになりました。またスピードの観点では、Adventist Healthは、プロセスを変更した場合、組織全体に迅速に導入できるというメリットを得ました。
たとえば、Oracle Cloud HCMのPayrollモジュールを使用することで、Adventist Healthは、診療所が看護師への支払いに使用していた約600種類の方法を統合することができました。Oracle Cloud ERPを使用して、手術道具から聴診器に至るまでの395,000点の在庫アイテムの説明を改訂し、より正確に補充できるようにしました。また、Oracle Cloud EPMを使用することで、年間の予算計画のサイクルを半分に短縮することができました。
Oracle Cloud Infrastructure上で稼働するOracle Autonomous Data Warehouseは、増加するデータ量と同時使用ユーザーに対応してデータ処理、セキュリティ、品質を向上させると同時に、60%のコスト削減、管理業務の排除、複雑なクエリへの応答の10倍の高速化を実現し、収益サイクルに関するインサイトを高めます。機械学習と自然言語処理による高度な分析機能により、独立し、合理化されたデータモデルから得られる高い柔軟性によって、収益サイクルに関するインサイトや買収統合をスピードアップすることができます。Autonomous Data Warehouseに搭載されているOracle Data Safeは、Adventist Healthのユーザー・アクティビティを監視し、可視性を向上させて設定のズレを検出するのに役立ち、セキュリティとコンプライアンスのニーズに対応することができます。