Broadcom、Oracle Cloudで急増する顧客数を管理

この半導体およびソフトウェア企業は、大規模な買収の後、多様な顧客構成を管理するために、Oracle Sales、Oracle Configure, Price, Quote(CPQ)、およびOracle DataFox Data Managementに目を向けました。

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これまでで最もスムーズで、最も成功した統合でした。

Andy NallappanBroadcom社、最高技術責任者兼ソフトウェア事業担当責任者

ビジネス課題

300億ドルを費やして他の企業を買収したBroadcom社は、はるかに規模が大きくなっただけでなく、新しいビジネスモデルも手に入れました。そしてそのビジネスモデルは、顧客関係管理プロセスに大きな負担をかけていました。同社は以前、収益の多くを少数の大口顧客に頼っていました。しかし今では、あらゆる規模の顧客が数千も存在しています。そのためBroadcom社では、もはや手作業による顧客追跡プロセスに頼ることができなくなり、顧客関係管理(CRM)および構成、価格、見積もり(CPQ)を処理する新しいアプリケーションを必要としていました。そして、そのソフトウェアを早急に手に入れたいと考えていました。

Broadcom社は、もともと半導体のプロバイダーでした。その後、一連の買収により、Brocade Communications社のストレージとネットワーキング、Symantec社のエンタープライズ・セキュリティ事業、CA Technologies社のエンタープライズ・ソフトウェアと、ビジネスが統合されました。この統合会社では、半導体、ストレージ、有線・無線ネットワーキング、データセンター・コンポーネント、データセンター・サーバーおよびストレージ、ファクトリ・オートメーション、発電、ネットワーク・オペレーションおよびセキュリティソフトウェアなどを提供しています。

買収前、CA社ではSalesforceを使用していましたが、Broadcom社はバックエンドシステムとの統合がよりうまくいくソフトウェアを探していました。

同社は、7カ月以内に新しいCRMシステムを導入しなければ、Salesforceのレガシー・システムのライセンスを延長しなければならないという、期限を突きつけられていました。

DataFoxを使用することで、Symantecの買収のための第一段階を記録的な速さで完了させることができ、大変助かりました。オラクルなしではもうやっていけません。

Ajit OakBroadcom社、ビジネス・インテリジェンス担当シニア・マネージャー

Broadcom社がオラクルを選んだ理由

Broadcom社 は当初、SteelBrick CPQ ライセンスの延長に加え、Salesforce の全社展開を検討していました。また、マイクロソフト社への移行も比較検討していました。しかし、Broadcom社ではバックエンドシステムにOracle E-Business Suiteを使用していたため、バックエンドシステムと強い連携をとるにはオラクルの方が適切だと考え、Oracle SalesOracle CPQOracle DataFox Data Management を導入しました。

結果

Broadcom社は、販売プロセスを中断することなく、Oracle SalesとOracle Configure, Price, Quote(CPQ)を8カ国、700人以上のユーザーに予定通り提供することができました。20以上のアプリケーションを統合し、3万件の契約と20万人の顧客を移行させました。Oracle SalesとCPQの本稼働により、Broadcom社は20万件以上の販売更新を自動的に生成しました。

オラクルのソフトウェアは、バックオフィスとフロントオフィスにまたがる、統一された顧客ビューを実現します。クラウドベースのアプリケーションを使用することで、ITアーキテクチャを簡素化し、複雑さを軽減し、最終的にはコストを削減することができます。また、Oracle SalesとOracle CPQでは、Broadcom社にとって新しい市場である南米とインドでの販売をサポートするため、現地通貨換算ツールを提供しています。

Oracle Salesを導入する前はBroadcom社は販売報酬の計算を手作業で行っていたため、正確性に欠け、間接費の増加や販売員の高い離職率につながっていました。しかし、Oracle Salesへ移行したことで、40%にも及んでいた離職率が減少しました。現在は、ノルマ、担当地域、インセンティブを柔軟に調整できるようになり、同時に、パイプラインと目標に関するインサイトを営業担当者に提供できるようになりました。営業担当者は、彼らが本来の業務である「営業活動」に、思う存分集中できるようになりました。

Broadcom社は、Salesforceとの契約が切れる前の6ヶ月間でオラクルを導入しました。これは、とても複雑でグローバルなビジネスにおいても、短期間で容易に、SalesforceからOracle SalesおよびOracle CPQへ移行できることの証明にもなりました。

また、同社は、Oracle DataFox Data Managementを使用してイノベーションを続けています。Symantec社を買収したBroadcom社は、買収後わずか90日で業務を開始するために、350人の新しい担当者のための販売地域を実質一晩で作成する必要がありました。Broadcom社は、Dun & Bradstreetに代わり、Oracle DataFoxを導入しました。今後は、買収後のデータを標準化し、アカウントの優先度設定と予測分析を推進して、統一された営業戦略を実現する予定です。

Oracle DataFoxは初期段階で91%のアカウントのエンリッチ化に成功し、旧Symantec社のコア顧客と非コア顧客において、業界の充填率を迅速に75%向上させました。また、Oracle DataFoxは有用な企業統計およびシグナルデータをすべてエンリッチ化し、セールスおよびレポートチーム全体に付加価値を与えています。

公開日:2021年3月31日