オラクル、グローバル給与クラウドのアップグレードを通じて時間、費用、労力を節約
Oracle Cloudにより、Oracle Global Payroll Operationsはコストを22%削減し、給与計算実行時間を12時間からわずか10分に短縮しました。
“クラウドのOracle Payrollに移行することで、完全に自動化された給与計算プロセスというビジョンに近づきます。また、Oracle Cloud InfrastructureとFusion Cloud Applicationsを活用することで、給与計算業務を一連のトランザクションからオラクルを補完するビジネスアセットに転換することができます。”
ビジネス課題
Oracle Global Payroll Operationsは毎年、オラクルの133,000人の従業員に対する100億米ドルの給与と50億米ドルの税金を処理しています。この部署は、5つの地域センターで働く155人の専門家で構成されており、163社の法人にわたる給与と福利厚生を17の言語で管理しています。
グローバル給与計算および関連ワークフローを実行するために、チームは様々なソリューションを使用しました。自動化されていたのは、データのアップロードおよび共有ワークフローのわずか40%ほどです。残りの60%は、サードパーティ給与システムからの手動での情報抽出という、労力を要し、エラーが発生しやすい作業が必要でした。また、チームは、電子メール、ドキュメント、スプレッドシート、PDFファイルなど、様々な別々の形式のデータをアップロードしていました。
つまり、チームはルーチンプロセスとサイロ化されたプロセスに時間と労力を費やし、結果として一部の事業部門の給与計算期限に間に合わないこともありました。個々のレガシーシステムが統合されておらず、容量も制限されていたため、社内チームに遅延が発生し、さらには給与の全体的な正確性と適時性も脅かされていました。
給与チームは、標準化された効率的な給与システムを実現するために、オラクルのクラウドテクノロジーおよびアプリケーション・スタックに移行することを決定しました。単一の製品スイートに複数の強力なクラウドベース機能を備えており、給与計算プロセス全体の統合、高速化、改善が見込まれるためです。
オラクルでは、Oracle Cloudのみのスタックに移行した後、10~12時間かかっていた給与計算が10分で実行できるようになりました。
オラクルがOracle Payrollを選んだ理由
Oracle Global Payroll Operationsは、相互に接続された単一セットのプロセスおよびソリューションを備えた、構成可能かつ安全で信頼性の高い給与プラットフォームを求めて、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)およびOracle Fusion Cloudアプリケーションに移行しました。
システムのバックボーンはOracle Payrollであり、これはOracle Fusion Cloud Human Capital Management(HCM)の一部です。Oracle Payrollは、1つのデータモデルを、Oracle Time and LaborやOracle General Ledgerなどの他のOracle Cloud HCMアプリケーションと共有しています。これにより、即時かつシームレスな企業間情報共有と、複数のエンドユーザーロールにわたる標準的かつ直感的なインタフェースが実現されます。また、国別仕様アップグレードや四半期ごとのバグ修正など、一連の定期的な機能強化もあります。
さらに、Oracle Payrollは、組込みのエラー訂正、ベスト・プラクティスのガイダンス、グローバルな標準化およびコンプライアンスを提供します。また、Oracleスタックは、包括的かつ機能豊富な単一プラットフォームとして、多数の国にわたる給与計算および税のローカリゼーション機能をはじめとする各種機能をサポートしています。
Oracle Global Payroll Operationsは、Oracleスタックで標準化し、プロセスの95%を自動化することで、わずか3か月で全体的なコストを22%削減しました。
成果
Oracle Global Payroll OperationsがOCI上のOracle Payrollに移行したことで、高度に自動化された効率的な単一の従業員支払プラットフォームが実現しました。接続されたシステムでは、データの抽出と処理、源泉徴収、レポート作成、問合せの受信と応答をはじめとする主要なタスクが管理されます。
Oracle Payrollで標準化することで、チームは手作業でのその場しのぎを多数排除することができました。クラウドの稼働後、チームは給与計算フローの95%を自動化し、全体的なコストをわずか3か月で22%削減しました。
Oracle Cloud HCMからOracle Payrollへのデータおよびファイルの転送は自動化され、即時に行われるため、給与計算の実行時間が10時間~12時間から、わずか10分に短縮されました。処理の調整を柔軟に行うことができ、Oracle Global Payroll Operationsは給与計算エラーを特定したり、より積極的に従業員の質問に対処したりすることができます。
従業員の問合せ応答時間を改善するために、チームはOracle PayrollをOracle Serviceにリンクしました。この方法により、すべての従業員の給与に関する問合せが1つのプラットフォームに残るため、チームは年間58,000件の質問やリクエストに対処できます。従業員は受け取るサービスに関するフィードバックを簡単に提供できるため、チームが応答の質や適時性を評価し、潜在的なトレーニングニーズを正確に特定するのに役立ちます。また、チームは、従業員がアクセス可能な専用のWebページを通じて、給与データを事前に共有しています。
レポートの自動化機能により、チームは遡及計算にかかる作業時間を削減し、定期的な給与レポート作成の期限を1日短縮しました。1つの包括的なプラットフォームとデータモデルにより、会計レポートの生成もより簡単かつ効率的になっています。データはリアルタイムで使用でき、レポートはすべて標準化されています。このようにチームは、レガシー給与システムでは不可能であった、種類の異なる給与計算処理やデータを一元的に照合できます。
チームメンバーは各自のロールに基づいてOracle Payrollインタフェースを簡単に構成できるため、時間のかかる複雑な画面カスタマイズを行う必要が少なくなります。アナリストは即座にデータを表示し、結果を複数の方法で問い合せることができます。合理化されたドリルダウン・オプションを使用して、法人や国または地域独自の法令など、特定の問題に対処できます。