オラクルのCPQとは

Oracle Configure, Price, Quote(CPQ)は、企業が営業プロセスを標準化し、営業チームがより効率的に取引を成立させられるよう支援します。

CPQが販売を促進する仕組み

セールスの課題

  1. 製品や価格設定の複雑化、CRMやバックオフィス・システムとの隔たり、経験の浅い担当者が販売プロセスを長期化することなどにより、販売サイクルが長くなっています。
  2. 手作業による見積書の作成や価格設定、承認の遅れ、担当者の離職率の高さ、分散したシステムに散在するつながりのない販売データ、複雑な社内プロセスなどが原因で、顧客と対面する機会が減り、販売の生産性が大幅に低下しています。
  3. リアルタイムの価格設定や在庫情報の欠如により、ノルマの未達成、見積書エラーの上昇、注文の誤入力が発生し、注文の再入力や製品の返品が増加しています。
  4. 価格設定のばらつき、値引きコントロールの欠如、取引・承認の複雑化、取引規模・量の減少により、利益率が低下しています。

現在の顧客は、迅速、正確、便利な購買体験を望んでいます。彼らは、購入プロセス全体を通して、質の高い情報を得ています。そのため、営業担当者と接する頃には、すでに何を購入するか決定している可能性があります。

このような、知識面での努力、および高まる顧客の期待に加えて、営業担当者は、見積もりから支払いまでのプロセスがますます複雑化および多層化しているという課題にも直面しています。大企業、政府機関、中堅・中小企業など、顧客セグメントによって、価格設定、構成、見積もり、発注書の提出、可視化、請求書発行などのアプローチは異なります。販売チャネルは、eコマースサイトや代理店、パートナー、再販業者、VARなど多岐に渡り、パートナー・プログラムも複雑化しています。

顧客のニーズにいかに早く応えられるかが、すべての取引を左右します。あらゆるチャネルを通じて、優れた、一貫性のあるカスタマー・エクスペリエンス(CX)を迅速に提供することで、ロイヤルティの高い顧客を獲得できます。その反対に、長々とした複雑なプロセスを強いることになれば、競合他社に取引を奪われることになります。

CRMとCPQ

組織は、こうした新しい要求に応えるために、CRMソリューションに時間と資金を投資してきました。CRMは、販売サイクルの中で商談を進めるための活動を追跡し、商談成立後の顧客関係を管理するのに有効です。しかし、CRMソリューションだけでは十分ではありません。なぜなら、営業チームは依然として、長い販売サイクル、勝率の低下、未達成のノルマ、顧客と過ごす時間の減少、利益率の低下といった典型的な営業課題を抱えているからです。

CPQが販売を促進

CPQ(構成、価格、見積もり)ソリューションは、CRMが終了した後、バックオフィス・システムや重要なサードパーティ・システムへの橋渡しをすることから、その役割を開始します。CPQは、顧客データ、製品価格、割引、契約更新、ビジネスルールを一元化し、自動化します。製品データをリアルタイムに利用可能にすることで、営業担当者はすべての情報を即座に活用し、顧客のニーズに迅速に対応できるようになります。営業チームは、CPQを使用して、営業サイクルの摩擦を減らし、エラーをなくすことで、より良いパフォーマンスとより多くの販売を実現し、コントロールを取り戻すことができます。

商談を105%CPQで拡大

見積作成を27%CPQで短縮

見積もりの生産性を33%CPQで向上

出典: CPQガイド: プロセス、実装、メリット、FAQなど

CPQは営業担当者のパフォーマンスを向上させる

実は、ほとんどの営業担当者が販売に費やす時間は、全体の3分の1に過ぎません。残りの3分の2は管理業務や、スプレッドシートでの販売情報の検索、また、スプレッドシートやメールでの製品の設定や価格設定などに費やされています。

もし、取引の50%が最初に応答した担当者のものになるのであれば、販売以外の活動は時間の無駄というだけでなく、経費の無駄にもなります。競争力を高めるには、外出先でも正確な見積もりを作成し、アップセルの可能性を捉え、新たなビジネスチャンスを生み出すことが必要です。

86%の顧客が優れた体験に対してより多くの金額を支払うことをいとわないと回答しているように、顧客との真の信頼関係を築き、維持することは非常に重要です。これまで営業担当者は、人間関係の構築と競争力のあるオファーだけに頼っていました。現在では、顧客のニーズや問題解決に貢献することが求められています。その結果、特にB2Bの営業担当者は、適切な製品を自動的に提案できる、セールス・コンサルタントへと生まれ変わりました。また、営業担当者は、集中的な製品トレーニングを受けるために、顧客とのやり取りを中断する必要もありません。

CPQが販売者の生産性を向上させる理由

CPQ(構成、価格、見積もり)テクノロジーにより、手動プロセスを排除することができます。スプレッドシートを更新したり、切り離されたCRMやERPシステムを手動で接続する必要がないため、営業担当者は正確でカスタマイズされた見積書を(数日ではなく)数分で提供することができます。ガイド付き販売(PDF) を使用すると、営業担当者は、製品の専門家の指導をほとんど受けることなく、一般的な製品構成の見積もりを作成できる、セールス・コンサルタントへと素早く生まれ変わります。

モバイル機能と営業支援システムとの統合により、営業担当者はもはやデスク業務に縛られることはありません。現在では、堅牢なモバイルCPQツールにより、顧客と一緒にパーソナライズされたオファーや提案を作成し、100%正確な、見積もりから注文までのプロセスをコラボレーションして作り上げています。

CPQで生産性の課題を克服する

CPQが利益向上に貢献する理由

数字が達成できないことへの恐怖で夜も眠れませんか?お客様だけではありません。およそ10人に6人の営業担当者がノルマを達成しているものの、達成できると確信しているのは、そのうちのわずか14%です。分断された販売チャネル、価格設定や見積りのエラー、不正な値引きは、企業の販売活動を台無しにします。他社との差別化を図り、収益性を高めるためには、営業チームは、全体の売上を増やし、より大きな取引をより高い利益率で成立させ、顧客のニーズに迅速に対応し、利害関係者の期待を上回るような新しい方法を見つけなければなりません。

見積もりエラーをなくす

複雑な取引の見積もりには、複数のソースとチャネルからのデータが必要であるため、エラーが発生しやすくなります。価格帳簿やスプレッドシートを排除し、CPQでプロセスを自動化することで、ワークフローがより体系化されます。注文を正確に作成し、勝率を上げ、ノルマを達成しましょう。

取り逃しを防ぐ

購入を決めた顧客は、取引の終了間際に別の製品を購入することも良くあります。CPQを利用することで、営業担当者は、すべてのアップセルとクロスセルの機会をすぐに活用できます。このソフトウェアは、過去の注文を追跡し、追加の購入を提案します。営業担当者は、適切な製品やサービスを推奨できれば、より高い利益率でより大きな取引を成立させることができます。

任意の割引を制御する

多くの企業には、さまざまな割引のビジネスルールがあり、地域別、数量別、チャネル別などに複数の価格リストを保持していることから、価格設定プロセスが複雑化しています。CPQを使用することで、トップ・セールスチームは価格制御を実施し、価格設定ミスを排除することで、収益や顧客を逃さずに済むようになります。

CPQで利益を向上

企業がコントロールを取り戻すのにCPQが役立つ理由

摩擦やエラーを減らし、より迅速なスケールアップと成長を実現

営業担当者は、顧客の期待に応えるだけでなく、より高い売上ノルマを達成しなければなりません。また、競合他社を意識して価格を見直したり、直感や過去のデータに基づいて値引きをしたりすることもあります。さらに、新しいサブスクリプション価格モデル、販売パートナー、取引の可視性の低さなどが加わり、営業活動は非常に複雑になっています。複雑さはリソースを浪費し、企業を危険にさらします。営業チームは、収益性と生産性を偶然に任せることはできないので、CPQでコントロールしています。

販売から当て推量を排除する

製品構成に影響を与える規制を常に把握しておくことは、困難な作業です。CPQは、製品、価格、割引、オファーに関するルールや手順が守られていることを確認することで、営業チームが最初から正しい行動をとれるよう支援します。これは、すべてのチャネルのユーザーが、企業と国の両方の規制に準拠していること、また、基準から外れる例外は管理され、監査可能であることを意味します。このような透明性は、営業担当者に安心感を与えるだけでなく、何か問題が発生した場合のクレームや金銭的なペナルティを軽減することができます。

最高パフォーマーの成功を再現する

営業職の平均離職率は35%で、他の全業種の平均である13%より高くなっています。また、営業担当者の平均在籍期間はわずか18ヶ月であり、これは優秀な営業担当者になる前に退職してしまうことを意味します。どのような行動が成功につながるかを客観的に評価するツールがなければ、トップパフォーマーの成功を再現することは難しいでしょう。クラス最高の組織は、CPQを使用して、成功に貢献した「Aプレーヤー」について詳細に文書化することにより、90%以上の確率で彼らを再現できるようになります。過去の成功事例で使用した会話、提案、構成製品などをチーム全体で利用できるようにすることで、営業担当者のオンボーディング時間を短縮し、従業員のエンゲージメントを高め、営業担当者が企業目標に沿うような手順を踏めるようになります。

要求が高まり、競争要因が激化する中で、不確実性や変化を抑えることは困難です。しかし、適切なCPQソリューションがあれば、正しい営業行動を促進し、リスクを低減し、コントロールを取り戻すことが容易になります。

CPQでコントロールを獲得し、維持する

CPQに必要な10の要素

競争に勝ち抜くための次のステップ

直販チーム、チャネルパートナー、またはeコマースのいずれの方法で販売するにしても、顧客の要求が高まるにつれて、販売プロセスはより複雑化しています。CRMシステムは、企業が競争についていくのには役立ちますが、競争に勝つためには、高度なCPQソリューションによる追加の機能が必要です。

Oracle Configure, Price, Quoteは、新しい機能でチームを強化し、最高の販売パフォーマンスへの道を開く、唯一のエンドツーエンドのCPQソリューションです。Oracle CPQを使用すると、正確な注文を数分で作成し、販売サイクルを短縮し、営業担当者の営業に費やす時間を増加させ、利益率を増加させることができます。CRM、SFA、およびERPシステム間のギャップをシームレスに橋渡しし、効率性、利益率、および販売の成功率をさらに向上させることができるのは、Oracle CPQだけです。

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