一般的な質問
Oracle Database 23aiとは何ですか?
Oracle Database 23aiは、Oracle Databaseの次の長期サポート・リリースであり、19cに取って代わるものです。このリリースでは、AI Vector Searchをオラクルのコンバージド・データベースに追加することで、自社のデータをAIに活用できるようになります。この機能を新しい統合開発パラダイムとミッションクリティカルな機能と組み合わせることで、開発者やデータ専門家は、アプリケーション、アプリケーション開発、ミッションクリティカルなワークロードをAIで簡単に強化できます。
Oracle Database 23aiの主な機能は何ですか?
Oracle Database 23aiでは、前世代と比較して300以上の新機能が追加されました。次に、主な機能をご紹介します。また、これらの機能の詳細については、このブログ記事を参照してください。
- AI Vector Search: Oracle AI Vector Searchは、Oracle Database 23aiで導入された新機能です。AI Vector Searchは、新しいベクトルデータ型、ベクトル索引およびベクトル検索SQL演算子を含む機能のコレクションで、Oracle Databaseではドキュメント、イメージおよびその他の非構造化データのセマンティック・コンテンツをベクトルとして格納し、これらを活用して迅速な類似性クエリを実行できます。これらの新機能は、大規模言語モデル(LLM)とプライベート・ビジネス・データを組み合せて自然言語による質問への回答を提供する画期的な生成AI技術である検索拡張生成(Retrieval Augmented Generation:RAG)をサポートしています。AI Vector Searchの詳細
- JSONリレーショナル二面性ビュー(JSON Relational Duality Views): JSONリレーショナル二面性ビューは、リレーショナルとドキュメントのデータモデルを統合し、両方の長所を提供します。開発者は、標準ドキュメントAPIを用いたJSONドキュメントとして、または標準SQLを用いたリレーショナルとして、同じ基礎データを操作することができます。JSONリレーショナル二面性ビューの詳細
- オペレーショナル・プロパティ・グラフ: Oracle Databaseは、プロパティ・グラフ・データ構造とグラフ・クエリに対するネイティブなサポートを提供しています。開発者は、トランザクション・データ、JSON、空間、およびデータベースでサポートされている他のデータ型と組み合わせて、グラフやグラフ・アプリケーションを簡単に構築できるようになりました。さらに、新しいANSI標準SQL/PGQを使用すると、わかりやすい言語でこれらのグラフ関係を構築および問合せできます。
- SQL Firewall: Oracle Databaseは、プロパティ・グラフ・データ構造とグラフ・クエリに対するネイティブなサポートを提供しています。開発者は、トランザクション・データ、JSON、空間、およびデータベースでサポートされている他のデータ型と組み合わせて、グラフやグラフ・アプリケーションを簡単に構築できるようになりました。さらに、新しいANSI標準SQL/PGQを使用すると、わかりやすい言語でこれらのグラフ関係を構築および問合せできます。SQL Firewallの詳細
- True Cache:Oracle Databaseに対するキャッシュを簡素化するソリューションです。開発者は、ディスクレスTrue Cacheインスタンスを中間層にデプロイするだけで、Oracle Databaseに管理を任せることができます。Oracle Database 23ai は、Active Data Guard (ADG) テクノロジーを使用して、キャッシュがプライマリインスタンスの最新の変更と整合しているかどうかを判断し、キャッシュに存在しない場合はデータを取得します。True Cacheの詳細
- SQLの機能強化: Oracle Database 23aiには、アプリケーション使用ドメインなどの新機能が含まれており、開発者は特定の列を、Eメール、クレジットカード、郵便番号などを表すものとして定義できます。また、スキーマ注釈は、オブジェクトの豊富で説明的なメタデータを一元化する手段を開発者に提供します。さらに、新しいブール・データ型、更新時の直接結合、その他多くの機能を提供します。
- Oracle RACのスケーラビリティと可用性の強化: Oracle Database 23aiでは、ミッションクリティカルなデータベースに比類のない可用性と回復性を提供するというオラクルのコミットメントをさらに強化する拡張機能が導入されています。
- 高可用性
- ローカル・ローリング・データベース・メンテナンスは、Oracle Real Application Clusters(RAC)およびOracle RAC One Nodeデータベースのメンテナンス作業(パッチ適用など)中に、データベースが中断されることなく継続的に稼働することをサポートします。これにより、データベースの可用性が大幅に向上すると同時に、クラスタ内の他のノードへの影響も抑えることができます。
- Oracle RACの 2ステージ・ローリング・アップデートでは、 すべてのノードにパッチを適用した後に非ローリング・パッチを適用できるため、アプリケーションのダウンタイムが短縮されます。
- Globally Distributed Database with Raft Replication:ノードやデータセンターが停止した場合、数秒以内に迅速なフェイルオーバーが可能であるため、データ損失がゼロで済みます。アクティブ/アクティブの対称型分散データベース・アーキテクチャにより、可用性を高め、管理を簡素化し、リソースの利用をグローバルに最適化します。
- 拡張性
- Oracle RAC Ordered Sequences Optimizationは、順序付きシーケンスを使用するワークロードのパフォーマンスを向上させます。
- Oracle RAC Smart Connection Rebalancingは、同じデータベース・オブジェクトにアクセスするセッションを測定し、オブジェクトがキャッシュされているインスタンスにリダイレクトすることで、インスタンス間のトラフィックを削減し、負荷の高いワークロードのパフォーマンスを大幅に向上させます。
AI Vector Searchについてもう少し詳しく教えてください。
AI Vector Searchは、ベクトルとLLMを組み合わせることで、ビジネス・データに対する高速でシンプルなクエリを可能にします。この機能をよりよく理解するために、以下の質問をご覧ください。AI Vector Searchの詳細を見る
- ベクトルとは
ベクトルとは、テキスト、画像、音声、映像などを数値で表現したもので、基になる単語やピクセルではなく、データの意味をエンコードします。
- データベース内にベクトルを作成できますか?
はい。vector_embedding() SQL関数を使用して作成できます。
Hugging FaceからSentence-Transformer embedding modelを選択し、データベースにセキュアにアップロードしてください。
- データベース外にベクトルを作成できますか?
はい。RESTコールまたはローカル・ライブラリのどちらかを使用して、商用モデルとオープン・ソース・モデルで作成できます。
テストされた埋込みモデルには、openai.com、cohere.com、Hugging Face Transformers、Sentence-Transformers、Transformers.js、ONNX Runtimeがあります。
- ベクトルの作成にGPUは必要ですか?
ベクトルは、CPUまたはGPUを使用して作成できます。
- AI Vector SearchはどのLLMに対応していますか?
AI Vector Searchは、どのようなLLMにも対応しています。
OpenAI GPT 3.5および4.0、Cohere、Llama2、Mistral、Gemini、Palm2、およびVertex AI LLMはすべてテスト済みです。
これらのLLMの一部は、Oracle Cloud Infrastructure (OCI) Generative AI サービスを介して入手できます。
- AI Vector Searchはどの埋込みモデルに対応していますか?
OpenAI、Cohere、Transformer、Sentence Transformer、Transformer.js、Xenova、FastEmbedおよびONNX Runtimeなど、90を超える埋込みモデルがテストされています。
- AI Vector SearchはLangChainまたはLlamaIindexをサポートしていますか。
Oracle AI Vector Searchは、LangChainおよびLlamaIndexのOracle AI Vector Searchプロバイダーをサポートしています。
Oracle Database 23aiでは、他にどのような製品が発表されていますか?
この発表では、クラウド・ファースト、開発者ファーストに焦点を当てています。
OCI:
- Oracle Database 23ai on Exadata Cloud@Customer with Exadata Systems Software 24ai
- Oracle Database 23ai on Exadata Database Service with Exadata Systems Software 24ai
- Oracle Database 23ai on Base Database Service
- OCI GoldenGate 23ai
Azure:
- Oracle Database 23ai on Exadata Database Service with Exadata Systems Software 24ai
開発者向け:
- Always Free Autonomous Database23ai
- Autonomous Database 23ai Free Container Image
- Oracle Database 23ai Free
- GoldenGate 23ai Free
昨年発表されたOracle Database 23cとOracle Database 23aiの違いは何ですか?
このリリースには、画期的なAIテクノロジーが含まれています。この点を強調するため、リリース名をOracle Database 23aiと変更しました。Oracle Database 23aiはバージョン23.4.0.0.0であり、これ以降はバージョン23.4.0.0と呼ばれます。
Oracle Database 19cから23aiにアップグレードする必要があるのはなぜですか?
Oracle Database 23aiは、Oracle Databaseの次の長期サポート・リリースであり、19cに取って代わるものです。Oracle Databaseの長期リリースは、5年間のプレミアム・サポートと3年間の延長サポートを提供します。Oracle Database 19c Premier Supportは2024年4月30日に終了しました。Extended Supportは2027年4月30日に終了しますが、オラクルは、2024年5月1日から2026年4月30日までのExtended Supportの追加料金を免除します。これにより、Oracle Database 23aiとのサポートの重複期間が長くなります。
以前のバージョンからOracle Database 23aiへアップグレードする際に考慮すべきことはありますか?
オラクルは、Oracle Database 19cまたはOracle Database 21cから23aiへのアップグレード・パスを提供します。他のすべてのバージョンのデータベースでは、前述のいずれかのバージョンにアップグレードしてから、23aiにアップグレードする必要があります。具体的なアップグレード・プロセスは、お客様のOracle Database導入の現在のバージョンと構成によって異なる場合があります。
Oracle Database 23aiの無料トライアルはありますか?
はい。オラクルは、Autonomous Database Free Tierを使用して、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)上でOracle Database 23aiの無料トライアルを提供しています。ユーザーは無料トライアル・アカウントに登録して、OCI上でのOracle Database 23aiの機能を確認できます。また、Oracle Database 23ai Freeは、Linux RPMファイル、Oracle LinuxベースのDockerイメージ、Oracle Virtual Box VMとしてダウンロードすることもできますし、Vagrantにも同梱されています。