Oracle Autonomous Health Framework(AHF)は、コンポーネントとして提供される次世代型のツールです。コンポーネントが24時間365日連携して自律的に機能することで、データベース・システムの正常な稼働を維持し、人的な対応時間を最小限に抑えます。Oracle AHFは、機械学習テクノロジーを利用し、可用性とパフォーマンスに関してデータベース管理者やシステム管理者が直面する運用上のランタイム問題について、早期に警告を発するか、またはそれらの問題を自動的に解決します。
Oracle Autonomous Health Frameworkは、付加価値として提供されるツールです。既存のOracle製品のソフトウェア・サポート契約の一環として、追加コストなしで利用できます。
Oracle AHFの最新バージョンは、こちらからダウンロードできます。
Oracle Autonomous Health Frameworkに関する情報は、こちらを参照してください。
Oracle Trace File Analyzer(TFA)は、データベース・システムからの診断情報の分析、トリミング、収集を行う、Autonomous Health Frameworkのコンポーネントです。これらの診断情報には、問題とエラーのトラブルシューティングに役立つ情報が含まれています。取得された診断情報に基づいて、問題の根本原因を特定し、追加のサポートが必要な場合にはMy Oracle Supportのツールやサービスと統合することができます。
OrachkおよびExachkは、現在の構成をベストプラクティスと比較してデータベース・ヘルス・チェックを行う、Autonomous Health Frameworkのコンポーネントです。Oracle ExadataシステムではExachk、Exadata以外のシステムではOrachkが使用されます。
インサイトとは、Oracle Autonomous Health Frameworkのベストプラクティスの結果と診断情報を表示するユーザー・インタフェースです。システム全体の概観を表示して、問題の発見、根本原因の特定、これらの問題の解決方法の把握を可能にします。
いいえ。Oracle Autonomous Health Frameworkには、Real Application Clusterは必要ありません。この機能は、すべてのOracle Databaseシステムで使用できます。
いいえ。Oracle Autonomous Health Frameworkは、サポートされるすべてのバージョンのOracle Databaseシステムで使用できます。
ソフトウェアの問題(DB、GI、OS)によってデータベースまたはそのインスタンスが応答しなくなったり、基盤となるハードウェア・リソース(CPU、メモリ、ネットワーク、ストレージ)の問題によってサーバーがクラスタから削除され、そこで実行されているすべてのデータベース・インスタンスが停止したりすると、ソフトウェア・スタックの可用性を脅かす問題が発生します。Oracle AHFは、このようなランタイム問題を解決できます。
ソフトウェアの問題(バグ、構成、競合など)や、クライアントの問題(需要、問合せタイプ、接続管理など)があると、データベース・クライアントまたはアプリケーションでのシステムのパフォーマンスを脅かす問題が発生します。Oracle AHFは、このようなランタイム問題を解決できます。
Oracle AHFコンポーネントは、デーモン・モードで24時間365日稼働して、可用性とパフォーマンスの問題に対処し、データベース・システムの高可用性を確保します。各コンポーネントが連携して提供するフレームワークによって、データベース・システムを継続的に監視し、ベストプラクティスの構成を維持して、既知の懸念事項に対する脆弱性についてアラートを発行します。このフレームワークは、データベース・システムのパフォーマンスを自律的に監視し、リソースを管理して、サービス・レベル契約への準拠を維持します。また、メモリのストレスやハング・セッションによるリソースのブロックなどの一般的なケースで、リソース可用性を保持します。さらに、機械学習を使用してクラスタとデータベースの潜在的な問題を検出し、問題の発生を予防するための訂正処理が記載された通知を送信します。検出が困難で、Oracle Supportを必要とする問題の場合には、Oracle AHFを使用することによって問題の診断、選別、解決のプロセスを迅速化できます。
Oracle Autonomous Health Frameworkは、ハングを自律的に検出して解決します。ハングは、1つ以上のセッションのチェーンが別のセッションによってブロックされ、進行できない場合に発生します。通常、ハングの発生時には、セッションのチェーンに、チェーン内の他のすべてのセッションをブロックするルート・セッションまたは最終ブロッカ・セッションが含まれています。このようなセッションは被害者セッションを呼ばれます。被害者セッションが選択されると、AHFはこのセッションにハング解決ヒューリスティックを適用します。セッションのチェーンが進行した場合、またはハングが自動的に解決した場合、AHFはアクションを実行しません。ハングが自動的に解決しない場合、フレームワークが被害者セッションが終了するか、被害者セッションを終了できない場合にはプロセスを終了することによって、ハングを解決します。
Oracle AHFがハングを自律的に検出および解決している間は、検出と解決に関するすべての処理がDBアラート・ログに継続的に記録されます。そのため、セッションが終了すると、これらのアラート・ログに記録されます。ハングの解決に関する詳細情報は、ダンプ・トレース・ファイルでも確認できます。
Oracle DatabaseとGrid Infrastructureのインストールとリリース更新には、Oracle AHFが含まれています。そのため、ご使用のシステムにはOracle AHF(Orachk、Exachk、TFAを含む)がすでにインストールされている可能性があります。
個別にインストールする場合の手順は、Oracle Autonomous Health Frameworkのインストール、アップグレード、パッチ適用およびアンインストールにあるユーザー・ガイドを参照してください。
Oracle DatabaseまたはGrid Infrastructureとともにインストールされる場合、Oracle AHFは各製品のインストール・ディレクトリ内に配置されます。個別にインストールされる場合、Linuxでは/opt/oracle.ahfがデフォルトのインストール・ディレクトリになりますが、インストール場所をカスタマイズすることもできます。
Oracle AHFをインストールすると、毎週、ベストプラクティスのヘルス・チェックが自動的かつプロアクティブに実行され、診断情報が収集されます。問題が検出された場合には、通知が提供されます。詳細は、Oracle Autonomous Health Frameworkユーザー・ガイドを参照してください。
コマンドahfctl statusahf
を使用して、Oracle AHFのステータスを確認できます。詳細は、ユーザー・ガイドのahfctl statusahfの項を参照してください。
Orachkはorachk
コマンド、Exachkはexachk
コマンドを使用して、自動またはオンデマンドで実行できます。詳細は、Oracle OrachkおよびOracle Exachkによるコンプライアンス・チェックにあるユーザー・ガイドを参照してください。
tfactl
コマンドを使用して、TFAをオンデマンドで実行することもできます。詳細は、診断データの収集にあるユーザー・ガイドを参照してください。
tfactl stop
を実行すると、TFAデーモンを停止できます。詳細は、Oracle Trace File Analyzerの管理および構成にあるユーザー・ガイドを参照してください。
ahfctl uninstall
を実行すると、Oracle AHFをアンインストールできます。詳細は、ahfctl uninstallにあるユーザー・ガイドを参照してください。
デフォルトでは、TFAデーモンは自動的に実行され、データベースの問題を継続的に監視します。問題を検出した場合、関連する診断情報を収集し、通知を送信します。
ahfctl statusahf
コマンドを実行すると、Trace File Analyzerのステータスを確認できます。
Oracle AHFを使用して、TFAの診断収集をMy Oracle Supportにアップロードし、サービス・リクエストにアタッチできます。
TFA収集をアップロードするには、コマンドahfctl upload -name mos -id <sr number> -file <file>
を実行します。詳細は、診断をアップロードするAHFCTLアップロード・コマンドの実行にあるユーザー・ガイドを参照してください。
コマンドtfactl version
を実行すると、TFAのバージョンを確認できます。
AHFのメンテナンスを行う最も簡単な方法は、AutoUpgradeを使用することです。
ahfctl setupgrade -swstage /scratch/ahf_stage -autoupg rade on -frequency 7
詳細は、ahfctlアップグレード・コマンドにあるユーザー・ガイドを参照してください。
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