オラクルのInstant Client ODBCソフトウェアは、簡単なインストールによって、Oracle ODBCドライバの完全な機能(Microsoft Transaction Server向けのOracleサービスを除く)を提供するスタンドアロン・パッケージです。
ODBCドライバは、Oracleのスタンダード版クライアント・サーバー・バージョンとの相互運用性を備えています。サポート・ドキュメント(Doc ID 207303.1)を参照してください。たとえば、Instant Client ODBC 19cはOracle Database 11.2以上に接続できます。
Instant Client ODBCを使用するには、Oracle Instant Client BasicまたはBasic Lightパッケージ(ロケールの要件によります)をインストールすることも必要です。お使いのオペレーティング・システム向けのパッケージをOracle Technology Networkからダウンロードし、ダウンロード・ページのインストール手順に従ってください。たとえば、WindowsではC:\instantclient_19_3
に、Linuxその他のプラットフォームでは/opt/oracle/instantclient_19_3
にパッケージを解凍します。または、yum
を使用してRPMパッケージをLinuxにインストールします。
Oracle Instant Clientについて詳しくは、Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイドを参照してください。
LinuxおよびUNIXの場合
1. 上記で説明したように、Instant Client BasicまたはBasic Lightパッケージをダウンロードします。
2. Instant Client ODBCパッケージをダウンロードし、BasicまたはBasic Lightパッケージと同じディレクトリに解凍します。または、LinuxでRPMパッケージを使用する場合は、yum
を使用してインストールします。
3. unixODBCドライバ・マネージャが使用可能でない場合は、インストールします。詳細については、本書の"Linux/UNIX向けunixODBCドライバ・マネージャの推奨バージョン"セクションを参照してください。
4. Instant Clientディレクトリからodbc_update_ini.sh
を実行します。
5. ロケールに必要なOracleグローバリゼーション変数を設定します。詳細については、Oracle Databaseグローバリゼーション・サポート・ガイドを参照してください。たとえばLinuxでは、日本語でJA16EUCの文字が表示されるようにexport NLS_LANG=JAPANESE_JAPAN.JA16EUC
を設定できます。
使用方法: odbc_update_ini.sh <ODBCDM_Home> [<Install_Location> <Driver_Name> <DSN> <ODBCINI>]
パラメータ | 内容 |
---|---|
ODBCDM_Home | unixODBCドライバ・マネージャのホーム・ディレクトリ・パス |
Install_Location* | Oracle Instant Clientディレクトリのパス。デフォルトのパスは現在のディレクトリです |
Driver_Name* | 現在のOracle Instant Clientホームに常駐するOracle ODBCドライバを識別するためのドライバ名。デフォルト名は"Oracle 19c ODBC driver"のようになります |
DSN* | ODBC DSN名を設定します。デフォルト名は"OracleODBC-19c"です |
ODBCINI* | .odbc.ini ファイルのディレクトリ・パス。デフォルトのパスはユーザーのホーム・ディレクトリ(例:~/.odbc.ini )です |
* - オプションのパラメータ
odbc_install.exe
を実行します。Instant Clientが11g以前の場合、管理者権限でコマンド・プロンプトを起動します。日本語の言語サポートでインストールするには、コマンドodbc_install.exe JA
を実行します。ODBCアプリケーションは、Oracle Instant Client ODBCドライバの共有ライブラリ・ファイル(次のセクションを参照)をロードして、Oracle Databaseに接続する必要があります。Linux/Unixでは、共有ライブラリのディレクトリ・パスは、環境変数LD_LIBRARY_PATHまたはプラットフォームの該当変数で設定する必要があります。/etc/ld.so.confで設定することもできます。Windowsでは、環境変数PATHで設定する必要があります。
データベース接続文字列、およびTNS_ADMIN、TWO_TASK、LOCALをはじめとする関連の環境変数の設定について詳しくは、『Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイド』の「Oracle Instant Clientの環境変数」と「Oracle Instant Clientのデータベース接続文字列」のトピックを参照してください。
内容 | LinuxおよびUNIX | Windows |
---|---|---|
Oracle ODBCドライバ共有ライブラリ | libsqora.so.XX.Y. 例えば、 libsqora.so.19.1 | sqora32.dll |
インストール・ファイル | odbc_update_ini.sh | odbc_install.exe、odbc_uninstall.exe |
Oracle ODBCドライバ構成ダイアログ・ウィンドウ(GUI) | 非提供 | sqoras32.dll、sqresus.dll、sqresja.dll |
ヘルプ・システム | help/ | help/ |
注: パッチを適用する前に、Oracle ODBCドライバ共有ライブラリとその他のファイルをバックアップします。
LinuxおよびUNIXの場合:Linux/UNIXでのInstant Client ODBCドライバへのパッチ適用は、Instant Client ODBCパッケージとBasicまたはBasic Lightパッケージをパッチの適用されたORACLE_HOMEに生成することで行うことができます。Instant Client ODBC、BasicおよびBasic Lightパッケージをパッチ適用および生成する手順は、Oracle Call Interfaceプログラマーズ・ガイドに記載されています。次にこれらの新しいパッケージを、パッチを適用する必要のあるInstant Clientディレクトリに解凍する必要があります。この方法でパッチを適用することが推奨されます。
別の方法としては、以下のファイルをパッチの適用されたORACLE_HOMEからコピーすることで、Oracle Instant Client ODBCドライバにパッチを適用できます。
Windowsの場合:WindowsでのInstant Client ODBCドライバへのパッチ適用は、ODBCドライバ共有ライブラリ・ファイルとサポートするライブラリ・ファイルを、パッチの適用されたORACLE_HOMEまたは未解凍のOracle Databaseバンドル・パッチから手作業でコピーすることによってのみ、行うことができます。これらのファイルを、Instant Clientディレクトリにコピーする必要があります。Instant Client ODBCパッケージの生成は、Windowsでは使用できません。
Instant Clientディレクトリにコピーする必要があるファイルは以下のとおりです。
注: Oracle Databaseバンドル・パッチからコピーする間に、上記のファイルの一部がなくなる場合があります。これは、そのファイルが変更されておらず、パッチを適用する必要がないことを表します。
LinuxおよびUNIXの場合
Linux/UNIXでInstant Client ODBCをアンインストールする手順は以下のとおりです。
odbcinst.ini
ファイルから、Oracle ODBCドライバのエントリを削除します。このエントリのデフォルト名は[Oracle 19c ODBC driver]のようになります。odbc.ini
からOracle ODBCドライバのDSNエントリを削除します。DSNエントリのデフォルト名は[OracleODBC-19c]
のようになります。Windowsの場合
WindowsでInstant Client ODBCをアンインストールする手順は以下のとおりです。
odbc_uninstall.exe
を実行します。Instant Client 18および19:
プラットフォーム | unixODBCドライバ・マネージャのバージョン |
---|---|
Linux 32ビット、64ビット | 2.3.4 |
Solaris SPARC64 32ビット、64ビット | 2.3.4 |
Solaris 32ビット、64ビット | 2.3.4 |
AIX 5L 32ビット、64ビット | 2.3.4 |
HP IA64 32ビット、64ビット | 2.3.4 |
z/Linux 31ビット、64ビット | 2.3.4 |
Instant Client 12.1および12.2:
プラットフォーム | unixODBCドライバ・マネージャのバージョン |
---|---|
Linux 32ビット、64ビット | 2.3.1 |
Solaris SPARC64 32ビット、64ビット | 2.3.1 |
Solaris 32ビット、64ビット | 2.3.1 |
AIX 5L 32ビット、64ビット | 2.3.1 |
HP IA64 32ビット、64ビット | 2.3.1 |
z/Linux 31ビット、64ビット | 2.3.1 |
Instant Client 11gの場合:
プラットフォーム | unixODBCドライバ・マネージャのバージョン |
---|---|
Linux 32ビット、64ビット | 2.2.11, 2.2.14 |
Solaris SPARC64 32ビット、64ビット | 2.2.11 |
Solaris 32ビット、64ビット | 2.2.11 |
AIX 5L 32ビット、64ビット | 2.2.11 |
HP IA64 32ビット、64ビット | 2.2.11 |
z/Linux 31ビット、64ビット | 2.2.11 |
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