エンタープライズ・リソース・プランニング(ERP)は、会計、FP&A、プロジェクト管理、危機管理、サプライチェーンの業務のような日々のビジネスプロセスを管理するために組織が使用するソフトウェアのタイプを指します。
ERPは、共通のデータ・モデルに基づいて構築された財務および業務のアプリケーションを完全に統合したスイートであり、データの真のシングル・ソースを提供します。
クラウドベースの最新のエンタープライズ・リソース・プランニング・システムは、デジタル経済における企業の競争を支援します。最新のERPソフトウェアの5つの主なメリットは以下のとおりです。
真のシングル・ソース | 組織の財務パフォーマンスを包括的に把握し、デフォルトの分析機能を使用して、収益性、コスト、収益をよりよく理解することができます。デフォルトの分析機能は、流動比率、当座比率、負債資本比率、正味運転資本、在庫回転率など、重要な財務KPIをリアルタイムで測定します。 |
手作業の削減 | ERPシステムの主なメリットの1つは、企業の日常の反復作業を自動化できることです。勘定科目照合とトランザクション照合が組み込まれているため、効率性と決算プロセスの速度を劇的に向上させることができます。これにより、SECへの報告作成の迅速化が促進され、CFOは毎四半期のデータ集計に費やす時間を減らし、シナリオ・プランニング、やM&A戦略の立案により多くの時間を割くことができるようになります。 |
スケーラビリティ | 企業の成長に伴い、ERPシステムには、市場、地域、製品などの規模を迅速かつ容易に拡張できる能力、つまり拡張性が求められます。クラウドERPは、比類のないスピード、パフォーマンス、セキュリティ、スケールを提供し、企業の自信に満ちた成長を可能にします。 |
組み込みのリスク管理 | 最新のERPシステムでは、企業内外における盗難や不正を監視し、それらから保護するために、職務分担(SOD)と支払ルールを管理するための内部統制ツールと監査ツールを提供しています。 |
柔軟性 | 最新のERPの統合されたモジュール型のアーキテクチャによって、必要なものを必要なときに導入することができます。財務のモダナイゼーション、全社的な計画への対応、物流の改善など、どの分野に最初に取り組むか、お客様のペースでコントロールすることができます。 |
一方で、ERPシステムの導入に課題がないわけではありません。ここでは、企業が遭遇してきたよくあるデメリットを紹介します。
1 予算の制約
新しいERPシステムへの投資には、時間、お金、リソースをかなり費やす必要があります。新しいERPの導入には、コンサルティングや導入の初期費用がかかります。また、システムを管理するために追加のITスタッフを雇用する必要がある可能性があるため、オンプレミス型ERPの導入に伴う多額の人件費もあります。
2 変更管理
多くの場合、変更管理はERPの導入で最も困難な課題の1つです。新システムの操作方法について、すべての主要人員が確実に適切なトレーニングを受けられるように、多くの時間とエネルギーを費やす必要があります。
3. 時間の拘束
オンプレミスのERPシステム導入には、長い時間がかかることが多く、時には2年という長い時間がかかることもあります。さらに、新しいERPシステムが稼動したら、全ユーザーの学習のために時間を割り当てる必要があります。新たなテクノロジー、新たなワークフロー、新たなユーザー・エクスペリエンスの習得には、多くの場合、短期間での多くの学習を伴います。
オンプレミスのレガシーなERPソリューションは、何十年も企業に貢献してきましたが、それは過去の話です。通常、オンプレミスERPは、データのサイロ化を招き、高額かつ継続的なメンテナンス費用を伴い、カスタマイズを必要とします。
今日のめまぐるしいビジネス環境では、継続的な変化に対応できるビジネス・ソフトウェアが求められます。現在ならびに将来の組織の課題と要求に真に応えることができるのは、クラウドERPシステムだけです。
クラウドERPソリューションは、より大きなアプリケーションに統合できるモジュールに分割されているため、より柔軟です。ワークフローの自動化、データ分析、AIや機械学習のインサイトを取り入れることができるクラウドERPシステムは、組織がデジタル経済で競争する上で重要なものとなっています。また、クラウドERPソリューションは、拡張性、安全性、適応性、迅速なアクセスなど、変化し続けるビジネス環境において高いニーズがある機能を備えています。
クラウドERPは、最新の特徴、機能、ベストプラクティスを、四半期ごとに更新して提供します。このことは、利用者にとって、最先端のテクノロジー(AI、デジタル・アシスタント、機械学習、ブロックチェーン、拡張現実、Internet of Things(IoT)など)を定期的なサイクルで使用できるようになることを意味します。
こうしたテクノロジーにアクセスすることで、組織は財務会計の照合など、これまで手作業による介在が非常に多く必要とされていたプロセスを自動化できます。さらに、組織の財務および業務の健全性を包括的にリアルタイムで把握することができます。
最新のERPシステムは、会計・財務、リスク管理、企業パフォーマンス管理(EPM)など、あらゆるビジネスプロセスを連携させ、データの真のシングル・ソースを提供します。
ピンポイントのソフトウェア・アプリケーションを導入する場合と比較すると、クラウドERPスイートは幅広いERP要件をカバーしているため、ビジネスにとって最高のアドバンテージとなります。
最も効果的なERPソリューションとは、顧客にシームレスなデータとプロセスの連携を実現する、最新の統合型スイートです。完全なソリューションは、組織全体の管理プロセスを統合し、リーダーがビジネスのあらゆる側面を把握できる可視性とインサイトを提供します。今日のリーダーは、将来を見据えた組織を構築する必要があります。それを可能にするのは、クラウド・ベースの次世代ERPだけです。
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