革新的なクラウドネイティブ・プロジェクト育成に向け、Cloud Native Computing Foundationに年間300万ドルのAmpere Armベースのコンピュート・クレジットを3年間にわたり寄付
FIPS規制環境向けのJava Cryptography Extensionプロバイダー、Jipherのオープンソース・プロジェクトを開始
オンプレミスと分散クラウド環境全体のネットワークとデータのセキュリティを強化するための新規格について、コミュニティでのコラボレーションを促進
テキサス州オースティン—2023年11月16日(本資料は米国2023年11月7日にオラクル・コーポレーションより発表されたプレスリリースの抄訳です)
オラクルは、クラウドネイティブ・コンピューティングの導入とオープンソース・エコシステム全体のコラボレーションの加速を目的として、オープンソース・コミュニティへに対する複数の重要な貢献について発表しました。オラクルは、KubeCon + CloudNativeCon North America 2023において、「Oracle Cloud Infrastructure(OCI)」上のAmpere Arm®ベースのコンピュート・クレジット年間300万ドルを、3年間にわたりCloud Native Computing Foundation(CNCF)に寄付する計画を発表しました。オラクルはまた、連邦情報処理標準(FIPS)の要件を満たす必要がある環境向けのJava Cryptography Extension(JCE)プロバイダーであるJipherを、オープンソース化する計画についても紹介しました。さらにオラクルは、オンプレミスと分散クラウド環境にわたるネットワークとデータのセキュリティを強化するためのオープンス・タンダードの開発について、コミュニティからの意見を募りました。
オラクルは、CNCFとそのグローバル・コミュニティへの参加から多大な恩恵を受けており、KubernetesはOCIのアプリケーション開発プラットフォームの基盤となっています。CNCFに対するオラクルのコミットメントを表明し、オープンソース・コミュニティ全体の貴重な活動を支援するため、オラクルは今後3年間にわたり毎年300万ドルのクレジットを寄付します。これらのクレジットは、Ampere Armベースのハードウェアを使用してOCI上でホストされるCNCFプロジェクトのサポートに使用されます。この寄付により、クラウドネイティブのAmpereコンピューティング・インフラストラクチャをCNCFがクラウドネイティブ・サービス向けにホストする大規模なオープンソース・プロジェクトに組み合わせ、OCIのクラウドネイティブ・コンピューティングへの取り組みを強化します。
オラクルは、セキュリティとパフォーマンスのために設計されたJCEプロバイダーであるJipherを、FIPS 140の要件を持つ環境向けのソリューションとして開発しました。OCIは、Jipherによってパフォーマンスが飛躍的に向上したことを確認しています。オラクルは、誰もがアクセスできるセキュリティ技術への貢献を信念としており、OpenSSLに多大な貢献を行っています。 このような取り組みを促進するため、オラクルは、OpenJDKを通じてJipherをオープンソース化し、 Project Panama ベースのJavaアプリケーションをサポートする計画を発表しました。
オラクルは2023年9月に、分散IT環境におけるデータの保護を強化するための、ネットワークとデータのセキュリティに関する新しいオープン・スタンダードの策定に向けたイニシアティブに参加することを発表しています。この新しいイニシアチブの下、オラクルは業界全体の組織と協力して標準を開発します。この新しいスタンダードはネットワーク間で共有セキュリティ・ポリシーを一括して強制的に実行できるようにし、既存のアプリケーションやネットワークを変更することなく、組織がすでに使用しているセキュリティ・アーキテクチャを強化するものです。
オラクルはこのイニシアチブをサポートするため、新しいスタンダードをベースとする「Oracle Zero-Trust Packet Routing Platform」をリリースし、正規のアクティビティに余分なハードルを追加することなく、組織が自社データへの不正アクセスや不正使用を防止できるようにします。業界内で幅広く採用されて相互運用性が確保されることにより、すべての人にとってより強力で一貫したデータ保護を作り出すことができるため、オラクルはテクノロジー業界全体に協力を呼びかけています。
オラクルは、重要なプロジェクトやテクノロジーへの貢献と保守を通じて、20年以上にわたってオープンソース・コミュニティを支援してきました。Linux Foundation、CNCF、Eclipse Foundationのサポートメンバーとしての役割や、Java Community Processのスチュワードとしての役割など、オラクルは500を超える主要なオープンソース・プロジェクトに貢献しています。LinuxとOpenSSLへの貢献に加えて、オラクルは、Java Platformと Standard Editionのオープンソース実装に関するコラボレーションの場であるOpenJDKを主導しています。オラクルのテクノロジーとオープンソースへのコミットメントにより、Javaは今日の技術トレンドにおいてナンバーワン言語であり続けています。さらに、オラクルはOracle Linux向けにUnbreakable Enterprise Kernel(UEK)を開発しました。また、オラクルはOpen Enterprise Linux Association(OpenELA)の創設メンバーであり、Linux Kernelに対し多くの貢献を行っています。
Oracle Cloud Infrastructureのセキュリティおよび開発者プラットフォーム担当エグゼクティブ・バイスプレジデントであるマヘシュ・シァガラジャン(Mahesh Thiagarajan)は、次のように述べています。「オープンソースはオラクルのDNAです。弊社は長年にわたり、オラクル社内、オープンソース・コミュニティやお客様に長期的な影響をもたらすプロジェクトのリーダー、貢献者、スチュワードとして活動してきました。オラクルは、クラウド・ネイティブ・コンピューティングをユビキタスにするというCNCFの使命を共有しています。そのためには、オープンソース・コミュニティ全体によるコミュニケーション、コラボレーション、協力が必要です。弊社は、こうした取り組みの最前線に立ち続けたいと考えています。」
Armのシニア・バイスプレジデント兼インフラストラクチャ事業部門ジェネラルマネージャーであるMohamed Awad氏は、次のように述べています。「クラウド・コンピューティングの世界では、パフォーマンスとサステナビリティのバランスを取ることが強く求められています。このことは、開発者がArmベースのテクノロジーをより簡単かつ迅速に導入できるようにすることの重要性を示しています。現在、CNCFプロジェクトの大半がArmのネイティブサポートを提供しています。オラクルの貢献は、CNCFがホストする150以上のプロジェクトがマルチアーキテクチャ・ソフトウェア開発プラクティスを採用するための強固な基盤を確保する上で、極めて重要かつ時宜を得たものです。」
Ampereのビジネス開発担当バイスプレジデント兼チーフ・エバンジェリストであるSean Varley氏は、次のように述べています。「クラウドネイティブ・ソフトウェアとAmpere Cloud Native Processorsの組み合わせは、コスト、サステナビリティ、スケーラビリティに大きなメリットをもたらす、素晴らしい組み合わせです。私たちの、『Oracle Cloud Infrastructure』におけるパートナーは、業界で最も効率的でスケーラブルなaarch64クラウドシェイプであるOCI Ampere Armベースのコンピュートに対する無料のクラウド・クレジットを寄与することで、CNCFコミュニティを大きく後押ししてくれました。」
オラクルは、広範かつ統合されたアプリケーション群に加え、セキュリティを備えた自律型のインフラストラクチャをOracle Cloudとして提供しています。オラクル(NYSE:ORCL)に関するより詳細な情報については、 www.oracle.com をご覧ください。
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