継続的可用性の向上
アプリケーション・コンティニュイティ(AC)は、Oracle Real Application Clusters(Oracle RAC)、Oracle RAC One Nodeオプション、Oracle Active Data Guardオプションで利用できる機能であり、リカバリ可能なシステム停止後に、実行中のデータベース・セッションをリカバリすることで、システム停止についてエンドユーザーやアプリケーションに気づかれないようにします。アプリケーション・コンティニュイティでは、停止後に影響を受けるデータベース・セッションの実行中の作業がリカバリされるため、停止がエンドユーザーやアプリケーションからマスクされます。アプリケーション・コンティニュイティはこのリカバリをアプリケーションの後方で実行するため、アプリケーションにとってこの停止は短時間の実行遅延のように見えます。
アプリケーション・コンティニュイティを使用すると、計画外停止および計画メンテナンスを実施する際、ユーザー・エクスペリエンスが向上します。アプリケーション・コンティニュイティは、Oracleデータベースを利用するシステムおよびアプリケーションのフォルト・トレランスを強化します。
トランザクション・ガードはOracle Database 12cで利用できる信頼性の高いプロトコルおよびツールであり、データベース・セッションが利用不可になるシステム停止後に、実行中の最後のトランザクションの結果を返します。トランザクション・ガードはアプリケーション・コンティニュイティによって、実行中のトランザクションを1回のみ確実にコミットするために使用されます。
また、アプリケーションがエンドユーザーに既知の結果を返すために、トランザクション・ガードを直接使用することもできます。アプリケーションまたはインフラストラクチャは、エラー処理にトランザクション・ガードAPIを組み込んで、システム停止が発生したときに、トランザクション・ガードを使用して実際の結果を返します。
トランザクション・ガードは、既知のコミット結果や1回だけの実行が可能な自社開発ソリューションや外部ソリューションと比べて、オーバーヘッドを低く抑えてパフォーマンスを大幅に向上しながら、正確性を保証し、クラウド・レベルやインターネット・レベルに規模を拡大します。
Oracle RACのソリューション・ファミリーとは、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeのライセンスを持つお客様が追加料金なしで使用できる製品と機能の集合を表します。各ソリューションは、可用性とスケーラビリティをいっそう向上することで、または日々のオペレーションを自動化し、簡素化することで、Oracle RACのコア製品を強化または補完しています。これらの貴重な機能強化について詳しくは、以下の図の各ソリューションのリンク先をご覧ください。アプリケーション・コンティニュイティおよびトランザクション・ガードについて詳しくは、ページの最後のリンク先をご覧ください。