JDBCデータソースの構成

このチュートリアルでは、Oracle WebLogic Serverインスタンスのためにデータソースを構成する手順について説明します。 このチュートリアルを完了すると、以下が実行できるようになります。

約30分

トピック

このOBEチュートリアルでは、以下のトピックについて説明します。

このアイコンの上にカーソルを置くと、すべてのスクリーンショットがロードし、表示されます。 (警告:すべてのスクリーンショットが同時にロードされるため、ご使用のインターネット接続によってはレスポンス・タイムが遅くなる場合があります。)

注:各手順に関連したスクリーンショットのみを表示する場合は、それぞれの手順にあ る各アイコンの上にカーソルを置いてください。

これらのスクリーンショットは、Oracle WebLogic Serverの特定の機能を設定および管理する方法を分かりやすくするために提供されているものであり、かならずしもご使用の環境を反映したものではあり ません。

概要

データソース・オブジェクトを利用すると、Java Database Connectivity(JDBC)クライアントは、JDBCプールからDBMS接続を取得できます。 JDBCデータソース内の接続プールには、JDBC接続のグループが含まれています。アプリケーションは、このJDBC接続を留保し、使用したあと、プー ルに返します。 接続プールとそこに含まれる接続は、接続プールが登録される際に作成されます。 接続プールが登録されるのは、通常、WebLogic Serverの起動時または新規ターゲットへのデータソース配置時です。
このOBEでは、dizzyworldDSデータソースを作成し、Oracle Databaseへ接続します。

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シナリオ

あなたは、Dizzyworld社のアプリケーション・サーバー管理者です。 Oracle WebLogic Serverのインストールと構成はすでに完了しています。 Oracle WebLogic Serverのインストールと構成の方法に関して、詳しくは次のOBEを参照してください。

Dizzyworldのシステム設計者は、Oracle Databaseの人事データに接続するために、dizzyworldDSデータソース・オブジェクトを作成することに決めました。 データソースとその接続プールにより、接続管理が容易になるだけでなく、よりよいパフォーマンスでシステムを実行することができます。

前提条件

タスクを開始する前に、システム環境が以下の前提条件を満たしていることを確認してください。

事前に学習する必要があるチュートリアル

このチュートリアルを始める前に、次のチュートリアルをあらかじめ完了しておく必要があります。

最小限のハードウェア要件

項目 仕様
プロセッサ速度 1GHz
メモリ 2GB
ハードディスク空き容量 1GB

ソフトウェア要件

システムには、次の製品がインストールされている必要がありま す。

Oracle WebLogic Server

Oracle Database 10g、またはそれ以上

必要ファイルのダウンロード

Conf_JDBC_OBE.zipを 使用するマシンにダウンロードし、タスクを実行する場所に保存します。 ローカル・ドライブに中身を解凍します。 ここでは、/home/oracle/labs/wls103/testdsフォルダにファイルを解凍します。 解凍されたファイルには、次の3つが含まれます。

  ファイル名 説明
1. testds_oracle.sql Oracle Databaseに必要なスキーマを構成するSQLスクリプト・ファイル
2. testds.war 構成したデータソースのテストに使用する簡単な Webアプリケーション・ファイル
3. deploy_testds.py Webアプリケーションの配置に使用する Oracle WebLogic Scripting Tool (Oracle WLST)スクリプト

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Oracle Databaseのスキーマ設定

1.

Oracle Databaseを開始したユーザーとしてシステムにログインします。 シェル・ウィンドウを開き、スクリプトをダウンロードしたロケーションに移動します。

$ cd /home/oracle/labs/wls103/testds

 

2.

次のexportシェル・コマンドを使用して、データベース環境変数を設 定します。

$ export ORACLE_SID=inf01
$ export ORACLE_HOME=/u01/app/oracle/product/10g/inf01

 

3.

sysdbaユーザーとしてSQL Plusを起動します。

$ $ORACLE_HOME/bin/sqlplus / as sysdba .

 

4.

次に、 testds_oracle.sqlスクリプトを実行して、必要な スキーマを作成します。 これにより、3つの表を含むPBPUBLICという名前のスキーマが作成され、表に数行が移入されます。

SQL> @testds_oracle.sql


 

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Oracle WebLogic Serverインスタンスの開始

ここでの基本ドメインは、管理サーバーと管理対象サーバー(dizzy1)で構成されます。 これら2台のサーバーを開始するには、以下の手順を実行します。

1.

新しいシェル・ウィンドウを開き、ドメインを構成したフォルダのbinサブフォルダに移動します。次に例をあげます。

$ cd /u01/app/oracle/product/Middleware/user_projects/domains/dizzyworld/bin .

 

2.

startWebLogic.shコマンドを実行して、管理サーバーを 起動します。

 

3.

"Enter username to boot WebLogic server"というプロ ンプトが表示されたら、ドメインを作成した際に設定した管理者ユーザー名を入力します。 ここでは、ユーザー名として"admin"を使用しています。 次に、"Enter password to boot WebLogic server"というプロンプトが表示さ れたら、管理者ユーザーのパスワードを入力します。

 

4.

これにより、管理サーバーが起動されます。 シェル・ウィンドウは実行したままにしておきます。

 

5.

ドメイン内の管理対象サーバー(dizzy1)を起動するには、別のシェル・ウィンドウを開きます。

 

 

6.

ドメインのbinサブフォルダに移動し、次のコマンドを実行して 管理対象サーバーを起動します。

$ ./startManagedWebLogic.sh dizzy1 http://localhost:7001

 

7.

"Enter username to boot WebLogic server"というプロン プトが表示されたら、ドメインを作成した際に設定した管理者ユーザー名を入力します。 ここでは、ユーザー名として"admin"を使用しています。 次に、"Enter password to boot WebLogic server"というプロンプトが表示さ れたら、管理者ユーザーのパスワードを入力します。

 

 

8.

これにより、管理対象サーバーが起動されます。 ここでも、ウィンドウはそのままにしておきます。

 

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JDBCデータソースの構成

1.

Webブラウザを開いて、http://localhost:7001/consoleへ 移動します。
adminとしてログインします。パスワードには welcome1を 使用します。

2.

dizzyworld 」→「Services 」→「JDBC」 →「Data Sources」と選択して、Data Sourcesページへ移動します。

 

3.

Summary of JDBC Data Sourcesページが表示されたら、Change Centerで「Lock & Edit」をクリックしてデータソースの構成を開始します。

 

4.

Summary of JDBC Data Sourcesページで、Data Sources表の下にある「New」 をクリックします。

 

5.

JDBCデータソースを構成するための次のプロパティを指定してから、「Next」をクリックしま す。

Name dizzyworldDS
JNDI Name dizzyworldDS
Database Type Oracle
Database Driver BEA’s Oracle Driver(Type 4) Versions:9.0.1,9..2,0.10,11
  注:Type 4 XAド ライバを選択しないでください。

 

6.

Transaction Optionsページでオプションはデフォルトのままにし、「Next」 をクリックします。

 

7.

データベース接続プロパティを指定してから(ここでは次の値を使用)、「Next」をクリックしま す。

Database Name inf01
Host Name localhost
Port 1521
Database User Name PBPUBLIC
Password PBPUBLIC

 

8.

Test Configuration」をクリックしてデータベースへの接続が成功したことを確 認してから、「Next」をクリックします。

 

9.

Select Targets表で、dizzy1」を選択し てから「Finish」をクリックします。

 

10.

Summary of JDBC Data SourcesページのData Sources表で、「dizzyworldDS」 をクリックします。

 

11.

Configuration」→「Connection Pool」 タブをクリックします。

 

12.

接続プール・パラメータを指定してから、「Save」をクリックします。次に例をあげます。

Initial Capacity 5
Maximum Capacity 15
Capacity Increment 5

 

13.

構成の設定は保存されました。 Change Centerで、「Activate Changes」 をクリックして、変更を有効化します。

実施した変更がサーバーに反映されると、その旨を示すメッセージが表示されます。

 

14.

dizzy1管理対象サーバー・インスタンスへ移動し、「View JNDI Tree」をクリックします。

 

15.

新しいタブにJNDI Treeが表示されます。 JNDI構造にdizzyworldDSが 表示されていることを確認します。

 

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簡単なWebアプリケーションを使用したJDBCデータソースのテスト

1.

新しいシェル・ウィンドウを開き、testds.warアプリケーションを保存したフォルダに移動 します(例:/home/labs/wls103/testdsフォルダ)。

 

2.

Oracle WebLogic Server 10.3をインストールしたロケーションを指すように、WL_HOME環境変数を設定します。

 

3.

WL_HOME/server/bin/setWLSEnv.shスクリプトを実行して、環境変数を設定します。

 

4.

java weblogic.WLST deploy_testds.pyコマンドを実行して、testds.warアプリケーションを配置します。

 

5.

Webブラウザを開き、 http://localhost:7003/testds/testdatasource.jspへ移動して、データソースをテストします。 管理者ユーザー名とパスワードを入力してから、「Test Data Source」をクリックします。

 

6.

Employee表に含まれるデータが表示されます。

 

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このチュートリアルで学習した内容は、次のとおりです。

 

このOBEチュートリアルについての質問は、OBE Discussion Forumに投稿してください。

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