包括的なクラスタ・ファイル・システム・ソリューション
Oracle ACFS(ASM Cluster File System)は、POSIX、X/OPEN、およびWindowsに準拠した業界標準のクラスタ・ファイル・システムであり、複数のオペレーティング・システムと、Oracle Exadata Database MachineやOracle Database ApplianceなどのOracleエンジニアド・システムから従来のサーバー環境に至るまでの複数のサーバー・プラットフォームをサポートします。ファイル・システムのスナップショット、レプリケーション、圧縮、タグ付け、セキュリティ、暗号化、監査、高可用性NFSサービス/SMBサービスなどの高度な機能を備えています。
Oracle ACFSは常にOracle Automatic Storage Managementと統合されており、汎用ファイルとデータベース・ファイルをサポートするように機能が拡張されています。その目的のために、一時的にOracle Cloud File Systemとも呼ばれていました。Oracle ACFSは、最短のIOパスを利用して最適なパフォーマンスを実現するために、Oracle ASMディスク・グループ・ストレージに直接アクセスできるように設計されています。Oracle ACFSの基盤となるエクステント・ベースのアーキテクチャは、高速なファイル・アクセス、高いスループット、および短い応答時間を提供します。
Oracle ACFSはOracle Clusterwareの機能を利用して、クラスタ・メンバーシップの状態移行とリソースベースの高可用性に直接関与します。Oracle ACFS、Oracle ADVM、Oracle ASM、およびOracle Clusterwareのすべてを組み合わせてOracle Grid Infrastructure(Oracle GI)が構成されます。Oracle GIは、クラスタ環境内のデータベース、ボリューム、ファイル・システムを管理するための緊密に統合された基盤であり、ストレージとクラスタの管理を簡素化し、複雑さとコストを大幅に軽減します。
Oracle ACFSは、ストレージ管理および汎用タイプのファイル・システムのプロビジョニング自動化を大幅に簡素化しします。Oracle ACFSの管理は、オペレーティング・システムのネイティブ・コマンド、acfsutilクロス・プラットフォーム・コマンド、およびOracle Grid Controlを使用して行います。Oracle ACFS固有の価値は、暗号化、セキュリティ、監査、圧縮、スナップショット、レプリケーション、タグ付け、高可用性NFS、IO統計にプログラムでアクセスするためのプラグインといった、その高度な機能にあります。Oracle ACFSは、Linux、Solaris、AIX、Windowsを含む各種OSプラットフォームでサポートされています。
Oracle ASM Dynamic Volume Manager(Oracle ADVM)はさまざまなプラットフォームにまたがってボリュームを管理するシステム管理者向けに、共通のボリューム管理サービスと標準デバイス・ドライバ・インタフェースを提供します。Oracle ACFSでは、Oracle ADVMを使用してファイル・システムを作成および管理できるため、Oracle ASMのパワーと機能性のすべてを活用できます。Oracle ADVMボリュームはファイル・システムのストレージ要件に合わせて、停止時間なしで簡単にサイズ変更できます。
Oracle RACのソリューション・ファミリーとは、Oracle RACまたはOracle RAC One Nodeのライセンスを持つお客様が追加料金なしで使用できる製品と機能の集合を表します。各ソリューションは、可用性とスケーラビリティをいっそう向上することで、または日々のオペレーションを自動化し、簡素化することで、Oracle RACのコア製品を強化または補完しています。これらの貴重な機能強化について詳しくは、以下の図の各ソリューションのリンク先をご覧ください。Oracle ACFSについて詳しくは、ページの最後のリンク先をご覧ください。