Graph Studioは、開発者、データ・サイエンティストおよびデータベース管理者向けのセルフサービス・グラフ・データベース、データ管理およびアナリティクス環境です。Graph Studioが新たに加わったことで、Oracle Autonomous Databaseは、グラフ・モデルの分析・可視化を実現する完全なマネージド・プラットフォームとなりました。
Oracle Autonomous Databaseを使用することで、ワンクリックでプロビジョニングできます。統合ツールおよびセキュリティにより、完全なグラフ・データベース・プラットフォームを導入することができ、初心者の方でもグラフ分析が可能となります。
新たな包括的なツールには以下が含まれます。
Graph Studioは、Autonomous Databaseの'Development'タブまたは'Tools'タブにあるツールの1つです。Graph Studioにログオンするには、GRAPH_DEVELOPERロールを割り当てられたデータベース・ユーザーを作成する必要があります。
Autonomous Databaseのグラフ機能を利用することで、グラフ内の特定のパターンを検索したり、多数の事前構築済みのグラフ・アルゴリズムを実行したりすることができます。Graph Studioでは、SQLライクな言語であるPGQLを用いてパターン・マッチング・クエリを実行することができ、言語仕様に沿ったグラフ・パターンを指定することが可能です。また、ランク付けとウォーキング、コミュニティの検出、パス検索、グラフ構造の評価、リンク予測などを目的として、60種類のグラフ・アルゴリズムにアクセスできます。
いいえ。Graph StudioはOracle Cloud Infrastructureと密接に統合されており、現在のところ、オンプレミスでの提供予定はありません。オンプレミスまたはOracle Cloud IaaS上でグラフ解析を行う場合は、ダウンロード可能なOracle Graph Server and Client Kitを推奨します。
Graph StudioおよびOracle Autonomous Database、Oracle Autonomous Data Warehouse、Oracle Autonomous Transaction Processingのグラフ機能に関しては、サブスクリプション料金やライセンスが別途発生することはありません。Autonomous Databaseのライセンスに関する詳細は、関連するFAQドキュメントを参照してください。
その答えは「はい」です。Autonomous Databaseは30日間の無料トライアルを提供しており、この中にGraph Studioも含まれています。
その答えは「はい」です。Autonomous DatabaseはShared Exadata Infrastructure上で無料サービスを提供しており、Graph Studioはこのサービスの一部です。
データベース・ユーザーとして、GRAPH_DEVELOPERロールが割り当てられると、グラフ機能にアクセスできます。
Autonomous Databaseのセキュリティ・メカニズムが全て適用されます。Autonomous Databaseのセキュリティ機能についてはこちらをご覧ください。
Graph Studioは、Autonomous Databaseをその永続層レイヤーとして使用します。そこから、グラフ・データは分析のためにインメモリー・データ構造に移動します。Graph Studioを使用すると、データの管理や、リレーショナル・テーブルとグラフ・モデルのマッピング、そして結果のグラフ・データの解析を行うことができます。
Graph Studioは、グラフの操作を目的とした統合的なセルフサービス・ツールです。これには次のものが含まれています。
Graph Studioには、使用方法の解説を目的としたサンプル・データとデモ用ノートブックも含まれています。
Graph StudioはAutonomous Databaseをステージング領域として使用するため、Autonomous Databaseをデータ・ストアとして使用しているツールやソリューションを使用できます。これにはOracle GoldenGateとOracle Data Integrationが含まれています。Autonomous Databaseへのデータの読み込みの詳細についてはこちらをご覧ください。
グラフのパターン・マッチングの場合、Graph StudioはProperty Graph Query Language (PGQL)をサポートしています。PGQLはプロパティ・グラフ・データ・モデル用のSQLベースのクエリ言語であり、グラフの頂点や辺に対してマッチングされる高レベルのグラフパターンを指定することができます。PGQLは、グループ化(GROUP BY)、集約(MIN, MAX, AVG, SUMなど)、ソート(ORDER BY)、その他多くの一般的なSQL構文に対応しています。さらに、PGQLはグラフの到達性、最短経路探索、最安経路探索のための強力な正規表現構文を備えています。最新の言語仕様については、多くの例とともにご覧ください。
Graph Studioは、ランク付けやウォーキング、コミュニティ検出、パス探索、リンク予測、構造評価などのタスクに対して最適化された約60種類のグラフ・アルゴリズムを搭載しています。各アルゴリズムの詳細については、こちらをご覧ください。
現在、Graph Studioのノートブックには、グラフAPIにアクセスするためのJavaインタプリタと、グラフに対するパターン・マッチング・クエリを実行するためのPGQLインタプリタが含まれています。オンプレミスのGraph Server and Client Kitで利用可能なPython APIは、Graph Studioではまだ利用できません。
Graph Studioは、グラフ・データをインメモリ・データ構造に移動して解析するために必要なメモリ量を自動的に計算します。この処理を高速化するために、Graph Studioでメモリを事前に割り当てることが可能です。
いいえ、その必要はありません。表形式データ構造への最適なアクセス・パスは、Autonomous Databaseが決定します。また、インメモリ・グラフ解析では、明示的にインデックスを作成する必要のない特定のデータ構造があります。
Graph StudioのGraph Modelerは、モデリング・プロセスの一部としてPGQL DDLを生成します。以前に作成したPGQL DDLステートメントがある場合、それをGraph Modelerにコピー&ペーストし、そのまま作業するか、または必要に応じて修正することができます。あるいは、「Graphs」メニュー・アイコンの「Query Playground」にPGQL DDL文を入力することもできます。