Oracle JDeveloperのためのSpring拡張機能 - 概要

Shay Shmeltzer著
2007年1月

Duncan Millsが開発したOracle JDeveloper用のSpring拡張機能は、オープン・ソースのアプリケーション・フレームワークである Spring Frameworkのための統合サポートをOracle JDeveloper IDEに提供します。この拡張機能は、Oracle JDeveloperのライブラリとしてSpring jarファイルを追加するとともに、Spring XMLファイルを作成するためのウィザードと編集機能を提供します。

インストール

Spring拡張機能は、Oracle JDeveloperの「 Help」→「 Check for Updates」メニューを選択することでインストールできます。この機能は、"Open Source and Partners"センターの一部として提供されます。以下の場面で、Spring拡張機能を選択し、ウィザードに従います。これにより、拡張機能がダウンロードされ、Oracle JDeveloperの再起動を求めるプロンプトが表示されます。



Oracle JDeveloperを再起動すると、拡張機能のインストールが完了します。「 Tools」→「 Preferences」→「 Extensions」メニューを選択して、Spring拡張機能のエントリを探し、インストールが正常に終了したことを確認します。

Springライブラリ

拡張機能は、Spring FrameworkのJARファイルとともにOracle JDeveloperに新しいライブラリを追加します。「 Tools」→「 Manage Libraries」メニュー・オプションを選択することで、このライブラリ定義にアクセスできます。Springライブラリは、beans.xmlの作成ウィザードを使用すると自動的に使用中のプロジェクトに追加されます。手動でプロジェクトに追加することも可能です。

beans.xmlの作成ウィザード

beans.xmlファイルは、Springベースのアプリケーションを構成するBeanをマッピングするための重要なファイルです。Spring拡張機能は、このファイルを作成するとともに、Springライブラリを含むようにプロジェクトを自動的に構成するウィザードをOracle JDeveloperに追加します。bean.xmlファイルを1度作成したあとは、Oracle JDeveloperにより提供される高度な編集機能を活用し、編集を実行できます。
注:そのほかのSpring XMLファイルは、「 New」→「 XML」→「 XML file」ダイアログから作成できます。

Springファイルの編集

Oracle JDeveloperには、Spring XMLファイルを編集する際に活用できる高度なXML編集フレームワークが含まれています。フレームワークは、以下のようないくつかの機能を提供します。

コード・インサイト

Oracle JDeveloperは、XSDとDTDベースのSpringファイルを編集する際に、コード・インサイトを提供します。この機能を使用するには、"<"と入力してしばらく待ちます。するとOracle JDeveloperが、その位置で利用可能なエントリをポップアップ表示します。




選択したタグに必須の属性がある場合、Oracle JDeveloperが自動的にそれらの属性を追加することに注意してください。



Oracle JDeveloperはコーディングの際に、エラーのある場所に赤い波状の下線を表示します。
注:XMLの編集中に、Oracle JDeveloperが自動でタグを閉じるように設定できます。このためには、「 tools」→「 Preferences」→「 Code Editor」→「 XML and JSP/HTML」を選択します。
また、Oracle JDeveloperは、右クリックによるコンテキスト・メニューを通じて自動書式設定機能を提供します。

Structureウィンドウ

Structureウィンドウを利用することで、XMLファイルの階層を素早く移動できます。また、Structureウィンドウは、編集機能も提供します。Structureウィンドウでノードを右クリックすることで、コンポーネントを追加できます。また、Structureペインは、エラー・メッセージが表示される場所です。

プロパティ・インスペクタ

プロパティ・インスペクタ・ウィンドウを利用することで、タグのプロパティを編集できます。プロパティ・インスペクタにおける変更点は、コード・エディタ・ビューと同期化されます。プロパティ・エディタは、特定のプロパティに関連する場合、値のリスト(LOV)を提供します。また、各プロパティの説明も確認できます。

コンポーネント・パレット

コンポーネント・パレットからSpringタグを選択し、それらをコード・エディタやStructureペインにドラッグ・アンド・ドロップすることで視覚的にSpring XMLファイルを構築できます。構文上の観点から見て正しい場所以外には、タグをドロップできない点に注意してください。


コンポーネント・パレットのコンポーネントは、さまざまなタブにグループ化されていることに注意してください。また、そのほかのSpringファイルのためのタブを確認するようにしてください。

Help

Spring拡張機能は、SpringドキュメントをOracle JDeveloperのHelpメニュー・オプションに追加します。

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