Oracle Real Application Clusters(RAC)は、世界で唯一のスケール・エブリシングの高可用性データベース・アーキテクチャです。OLTP、分析、AIベクトル、SaaS、JSON、バッチ、テキスト、グラフ、モノのインターネット(IoT)、インメモリなど、すべてのワークロードに対して、読み取りと書き込みの両方を透過的にスケーリングします。Oracle RACは、SAP、Oracle Fusion Applications、Salesforceワークロードなど、複雑なアプリケーションを容易にスケーリングします。ほとんどのハードウェアおよびソフトウェアの障害とメンテナンス・イベントにおいて、クラス最高の高可用性を実現します。このため、大手銀行、証券取引所、通信会社、小売業者、政府機関、公共事業者が、オンプレミスとクラウドの両方で、24時間365日の重要なワークロードにOracle RACを使用しています。
Oracle RACは、あらゆるデータ・ニーズに対して透過的に最低のレイテンシと最高のスループットを実現します。サーバー間で共有される独自のフュージョン・キャッシュにより、超高速のローカル・データ・アクセスが確保され、すべてのCPU間で並列化されるワークロードにより、最大のスループットが担保されます。オラクルのStripe and Mirror Everythingストレージ設計の統合により、シームレスなオンライン・ストレージ拡張が可能になり、このスケール・エブリシング・アーキテクチャが完成しています。
スケーラビリティのためにパブリック・クラウド・インフラストラクチャ、シャーディング、読み取りレプリカに依存する他のデータベースとは異なり、Oracle RACは最低のレイテンシと最高のスループットを標準で担保します。
Oracle RACは、データ定義言語を含むクエリ、更新、挿入、削除を複数のサーバーに透過的に分散して並列化することで、分析、バッチ処理、索引作成、データ再編成、アプリケーション・スキーマ変更など、実行に長時間かかるワークロードを大幅に高速化します。これにより、SQL要求でクラスタのすべてのCPU、メモリ、I/Oリソースを活用できます。
Oracle RACでは、クエリだけでなくすべての並列操作が他のデータベースと比べてはるかに高速に実行されます。たとえば他のデータベースでは、並列実行をクエリのみに限定したり、書き込み操作を1台のサーバーに制限したり、キーによる機能分割を試みたりします。特にキーによる機能分割では、クラスタ内のすべてのサーバーへのデータのコピーが必要となり、ネットワークに過大な負荷がかかる可能性があります。
Oracle RACは、他のスケールアウト・データベースよりもOLTPワークロードのSQL応答時間が速くなります。独自のキャッシュ・フュージョン・テクノロジーにより、ローカル・データ・アクセスおよびキャッシュが可能になり、コストのかかるサーバー間メッセージングが削減されます。Oracle Exadataにデプロイすると、Exadataサーバー間でのRDMAの独自の使用方法により、OLTPワークロードがさらに高速化されます。
他のスケールアウト・データベースは、読み取りのスケーリングに読み取りレプリカを使用しますが、すべての書き込みをプライマリ・サーバーで実行するため、OLTPのスケーリングが制限され、古いデータが残るリスクがあり、アプリケーション・エラーや誤った結果が生じる可能性があります。静的に割り当てられたデータ範囲を使用する代替手段では、ローカル以外のデータにアクセスするために高コストなリモート・メッセージが必要になります。
Oracle Autonomous Databaseでは、Oracle RACとExadataを活用し、ワンクリックで即座にコンピュートとストレージのスケーリングを追加して、自動のスケーリングと索引作成により、複雑さゼロのスケールアウトが可能です。これにより従量課金が可能となり、最小規模のデータベースやワークロードから、数十万のテーブルと索引、数百万のSQL文まで、あらゆる規模のデータベースとワークロードでOracle RACのすべてのメリットを活用できるようになります。
スケーリングのために複雑なデータ・モデルを使用する専用またはクラウド依存のオープンソース・データベースとは異なり、Oracle RACは、あらゆる規模でOLTP、データ・ウェアハウジング、分析、AIワークロードの比類のないパフォーマンスを達成するように独自に設計されています。
組み込みのスケーラブルなアプリケーション接続ライブラリを使用することで、Oracle RACは、影響を受けるサーバーからクラスタ内の稼働中のサーバーに、アプリケーション接続を自動的かつ透過的にフェールオーバーすることにより、ハードウェアとソフトウェアの障害からアプリケーションを保護します。
他のデータベースでは、高可用性を確保するためにレプリケーションや複雑なデータ・ミラーリングのメカニズム(多くの場合、特定のクラウド環境でのみ提供)が必要ですが、Oracle RACでは、クラウド、オンプレミス、ハイブリッド・クラウドなど、サポートされているすべてのプラットフォームで、SAP、PeopleSoft、Oracle Fusion Applicationsなどのミッションクリティカルなアプリケーションを含むアプリケーションを透過的に保護します。
Oracle RACは独自のオンライン・ソフトウェア・パッチ適用および更新機能を提供しており、基盤となるデータベースやサーバーが更新されている間も、アプリケーションはダウンタイムやブラウンアウトなしに透過的に実行されます。これにより、お客様は増加する高度なセキュリティ脆弱性に対して、データベース・システムを迅速かつ定期的に更新して保護できます。
実行中のアプリケーションを更新中に中断し、それをゼロダウンタイム・パッチ適用と呼ぶ他のデータベース・ソリューションとは異なり、Oracle RACでは、移行が簡単であり、アプリケーションが中断されたり、Oracle Databaseから突然切断されたりしません。これにより、更新プロセス中にデータベース・キャッシュをコールドスタートすることによる接続ストームやブラウンアウトが回避されます。
Oracle RACは、ハードウェアやソフトウェアの障害後、またはサーバーやデータベースのメンテナンス中に、サーバー間でアプリケーションと接続を透過的にフェールオーバーまたは移動することで、アプリケーションの継続性を確保します。アプリケーション開発者がそのようなインシデントを考慮してコーディングする必要がなくなります。これにより、Oracle RACは開発者にとって最も採用しやすいデータベース高可用性ソリューションとなっています。
他のデータベースとは異なり、Oracle RACはアプリケーション開発ライフサイクル全体を通じて継続的な可用性を提供します。独自のオンライン更新機能を利用することで、Oracle RACはデータベースとアプリケーション・スキーマをローリング方式で更新できるため、継続的インテグレーションおよび継続的デリバリー(CI/CD)のワークフローにシームレスに統合されます。
オラクルのコンバージド・データベースとの独自の統合、およびオラクルのプラガブル・データベースに基づく効率的かつ柔軟なリソース分離機能により、Oracle RACは複数のワークロードやユースケースを同じデータベースで効果的に統合およびスケーリングできます。これにより、ユースケース間でデータを共有する必要がある場合に、データベース外部での複雑な統合やデータ移行サービスを回避できます。
専用のデータベースやスキーマ・ベースの統合とは異なり、オラクルのプラガブル・データベースは、同じOracle RACベースのコンテナ・データベースで、OLTP、データ・ウェアハウジング、NoSQL、グラフ、空間、ベクトル検索など、さまざまなワークロードをサポートし、ワークロードが互いのパフォーマンスに影響を与えないようにします。これにより、「ノイジー・ネイバー」の問題を回避しています。
Oracle Real Application Clusters 23aiには、アプリケーションの可用性とスケーラビリティを以前のバージョンよりも大幅に向上させることができる、多くの改良点が含まれています。これらの改良点により、AIワークロードを含む次世代のワークロードとアプリケーションのニーズに対応できる、新世代のOracle RACテクノロジーが誕生しました。
Oracle Real Application Clustersは、Oracle Databaseの可用性を高め、複数のデータベース・サーバー間でデータベースのパフォーマンスを拡張するために世界中のお客様によって使用されています。
Oracle RACが可用性を最大化し、水平方向のスケーラビリティを実現する方法について説明します。
Oracle RACを使用して、開発者の生産性を向上させることができます。
Oracle RACは、最も要求の厳しいオンライン・トランザクション処理のワークロードをスケーリングすることができます。
高可用性とディザスタ・リカバリにより、アプリケーションを中断とダウンタイムから保護します。
Oracle Real Application Clustersは、Oracle Cloud Infrastructure(OCI)のOracle Database Servicesでサポートされています。オラクルは、Oracle以外のパブリック・クラウド環境でのOracle Real Application Clustersをサポートしていません。詳細については、「My Oracle Supportノート2688277.1 - 非Oracleのパブリック・クラウド環境でのOracle Databaseのサポート」を参照してください。
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